視覚は外部からの情報の80%を占める!

視覚の働きの一つである視力とは、モノの形状を判断できる能力のことです。小さな物を見分けられれば、視力が良いということになります。
古代アラビアでは、北斗七星の端から2番目に、ミザールという星があります。その隣にあるのが、アルコルというふたご星です。
正常な視力であれば、この星が2つだと見分けることができる。とされていました。これが、後の視力1.0の指標になったと言われています。
今回のコラムは、目の機能とカイロプラクティックとの関係性についてお伝えしていきます。
目の細胞数は1億2600万個!
眼球の内壁にある網膜は、視覚的な映像を信号に変換します。そして、視神経を通じて脳に届ける働きがあります。
網膜のつくり
網膜は、カメラで例えると、フィルムにあたります。10層からなる、とても薄い膜です。厚さは、中央部で0.3~0.4㎜、周辺は0.15㎜です。
眼球の直径は、10円玉とほぼ同じ大きさで、約24㎜です。このうち「ひとみ」と呼ばれる部分が瞳孔で、網膜に投射する光の量を調節しています。
ひとみが黒く見えるのは、網膜に入った光が跳ね返らず、吸収されているからです。
視細胞の種類
網膜が外部からの光の刺激をキャッチするとき、実際に刺激を受ける細胞が視細胞です。視細胞は2種類あり、それぞれの機能に応じた役割を担っています。
明るい場所で光を感じて色を見分ける視細胞を、錐状体(すいじょうたい)といいます。その数は600万個です。
一方、暗い場所で薄明かりを感じる視細胞を、杆状体(かんじょうたい)といいます。その数は1億2000万個です。
つまり、1ミリ以下の薄い網膜の中に、1億2600万個もの視細胞があることになります。
ちなみに、人間の数百倍の視力を持つ鳥類は、ほとんどが錐状体だけの網膜です。杆状体を持っていないため、夜はまるでものが見えなくなります。夜、目が効かないことを “鳥目” というのは、そのためです。
夜に見えにくくなる理由
人間が生活の中で、夜に目が見えにくくなる原因の多くは、ロドプシンの減少とされています。ロドプシンとは、杆状体に存在する視物質です。物を見る働きを支える視神経の細胞に含まれる色素のことです。
このロドプシンが減少すると、杆状体の感受性が低下します。その結果、いわゆる鳥目のような状態になってしまいます。
ロドプシンは、ビタミンAの不足によって減少します。そのため、ビタミンAを適度に摂取することで、鳥目を改善できるケースもあります。
そのほか、目に良いといわれるブルーベリーには、アントシアニンが多く含まれます。これはロドプシンを作る材料になり、暗順応の機能を高める効果があるとされています。
明るさに慣れるまで
暗い場所から明るい場所へ移ったときは、このロドプシンが一瞬のうちに分解されます。また、瞳孔の周囲にある虹彩(こうさい)も、光を取り込む量を減らすために、一気に縮みます。
まぶしい感覚が起こり、目に痛みを感じるのは、このためです。
明るい場所に目が完全に慣れるまでは、30秒~1分ほどかかります。逆に、明るい場所から暗い場所に移動したときに、眼が痛くならないのは、虹彩がゆっくりと広がるからです。
暗い場所に入って4~5分すると、その暗闇のものがだいたい見えるようになります。その後、20~30分もすれば、目が完全に暗闇に慣れます。
この目の仕組み上、突然明るい場所や暗い場所に入ると、見えるようになるまでにタイムラグがあります。瞳孔の収縮によるものです。そのため、全く見えなくなる瞬間があります。
トンネルなどの出入り口で交通事故が多いのは、そのためです。
また、錐状体は色を判別できますが、杆状体は色を判別することができません。そのため、暗闇では色が分からないのです。
ただ、少しでも光があれば、錐状体が働きます。そのため、暗闇でも、赤いランプなどは赤色と判断することができます。
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情報の80%は視覚から得ている
人間は、「視覚」「聴覚」「嗅覚」「触覚」「味覚」の5つのセンサーで、ありとあらゆるものの情報をキャッチしています。
その中でも、 “百聞は一見にしかず” ということわざがあるように、五感でもっとも情報を得ているのは視覚です。人間は、外部の情報の実に80%を視覚から得ています。
聴覚からの情報は約10%です。残りの3つの感覚器官で10%です。この3つの感覚の情報優先度は、嗅覚、触覚、味覚の順だといわれています。
耳と目の協力
音声の聞き取りでは、耳だけを働かせていると考えがちです。しかし、会話などでは、耳だけではなく目も活発に働いています。話し相手の顔の表情や動きを捉えているのです。
特に、騒々しく音声が聞き取りにくい環境では、唇の動きを読み取る読唇術が自動的に働きます。そして、耳による音声の聞き取りを助けています。
英国の心理学者H・マガークは、次のような実験を行いました。「が」と発音するときの顔をビデオで撮影し、音声だけを「ば」に入れ替えて再生したのです。
その結果、多くの人は、「が」と「ば」の中間の音である「だ」と聞き取ったといいます。
これは、耳と目からの2種類の情報が、脳で融合した結果です。この現象は、マガーク効果と呼ばれています。
音は耳だけでなく、目でも「聞いて」います。
同じようなお悩みはありませんか?
塩川カイロプラクティック(銀座)では、初回に問診と検査で体の状態を確かめてから、今後のケアの流れをご説明します。初回の目安は1時間です。
視力8.0の視力を持つマサイ族
近年、近視人口の割合が増加しています。視力が低下し、重度の近視になってしまうと、「このまま目が見えなくなるんじゃないか」と不安になる方もいると思います。
しかし、近視に関しては、0.02より悪くなることはありません。
近視のしくみ
近視とは、水晶体の形を変えるための筋肉、毛様体筋の働きが弱くなった状態を指します。眼球が横に長くなってしまい、網膜できちんと合うはずのピントが合わなくなっているのです。
いくら近視が進んだからといって、眼球が平べったくなることはありません。眼球が3㎜程度伸びると、視力は0.02となります。しかし、眼球が3㎜以上伸びることはまずありません。そのため、0.02が近視の最低ラインとなります。
ちなみに、生後1カ月の新生児の視力も、0.02ほどです。1歳から1歳3か月で、ようやく視力0.2ぐらいになります。
0.02とは、目の前にあるメガネを探すこともできないほどです。新生児は、ほとんど目が見えていない状態ですね。
近視の原因としては、遺伝説、環境説、成長説があります。その中で、もっとも有力とされる要因は、環境説です。
近視が増えている理由
一昔前はそれほどでもなかった近視人口の割合が、最近になって急激に増加しています。その原因は、パソコンやスマートフォン、ゲーム機という、「近くの物を見る習慣」の浸透にあるとされています。
近くの物を見ると、水晶体のピントを合わせるために働く毛様体筋が緊張します。これが度を過ぎると、毛様体筋の緊張が固定化されてしまいます。そして、元に戻らなくなり、目が悪くなってしまうのです。
マサイ族の視力
日本では、1.2~1.5あれば視力がいいといわれます。しかし、アフリカの人たちは、4.0~6.0が一般的であるといいます。
その中でもスゴイのが、遊牧生活を続けているマサイ族の人達です。中には、8.0の視力を持つ人もいるそうです。
視力8.0とは、視力表の一番小さい文字を、20メートル離れた場所からでも読めるほどです。約8㎞先にいるライオンの姿が認識できるほどらしいです。
ギニア共和国出身のタレント、オスマン・サンコンさんは、日本に来た当時、視力6.0だったそうです。しかし、長い日本生活の中で、視力1.2まで低下してしまったそうです。それだけ視力は環境に左右されてしまうのです。
マサイ族のように遠くを見て、目の緊張をときほぐせば、近視の予防にもなるでしょう。
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カイロプラクティックでのアプローチ
この目の機能が正常に働くためには、脳が目の状態をしっかりと把握していることが重要です。もし脳と目をつなぐ神経の流れに障害があると、脳は目の状態を把握することができません。
このような状態では、目が正常に機能することができません。その結果、夜になると異常に目が見えなくなったり、目を酷使した際に頭痛を引き起こすきっかけになります。
カイロプラクティック・ケアにより神経の流れを正常にし、脳が身体の状態を把握することができれば、正常な目の状態を目指すことができます。
はじめての方からよくある質問
Q. 初めての場合、時間はどのくらいかかりますか?
問診票の記入やカウンセリング、検査を行い、ケアの最後にカイロプラクティックの説明と今後のケアの流れをお伝えします。目安として、初回は1時間とお考えください。
Q. どのくらいの期間、通うことになりますか?
状態によって差はありますが、当院では6ヶ月間を卒業の目安としています。神経の修復と回復にかかる期間をもとにした考え方です。
Q. アジャストメントは痛いですか?
基本的に痛みは生じません。お身体に痛みがある場合、姿勢によっては痛みを感じることもあります。その際は遠慮なくお伝えください。無理のない姿勢でケアを進めます。
Q. 健康保険は使えますか?支払い方法は?
日本にはカイロプラクティックの法律がないため、健康保険はお使いいただけません。クレジットカードでのお支払いは可能です。

執筆者塩川 雅士D.C.
1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。



