肝臓の特徴と働きから考えるカイロプラクティックの有効性

あなたは、体の臓器で1番の頑張り屋さんを知っていますか?それは、肝臓という臓器になります。
今回のコラムでは、肝臓への知識を高めます。そして、少しでも頑張っている肝臓を労わり、感謝して頂けたらと思います。また、カイロプラクティック・ケアがどのように肝臓と関係しているのかも、お伝えしていきます。
肝臓の3つの特徴とは?
①最も大きく重い臓器
肝臓は人体の中で最も大きい臓器になります。 重量は、男性で1000~1500グラム、女性で1000~1300グラムと、他の臓器と比べ物にならないほど重い臓器になります。
その重さは、体の司令塔である “脳” とならんで、一番重たい臓器になります。肝臓では、生きるために必要な様々な働きをしています。しかし、痛みを伝える神経が少なく、「沈黙の臓器」とも言われています。
②最も熱い臓器
肝臓の働きは多岐にわたるため、多量の熱を発生させます。 人体が産み出す熱量は、ふだんの生活では1日約2700キロカロリー程度になります。
器官別では、骨格筋が1570キロカロリーとダントツです。そして、肝臓は2番目に多く、600キロカロリーを産出しています。
これは全体の22%にあたり、臓器の中ではナンバー1になります。そのため、肝臓の機能が低下すると、解毒もできなくなります。さらに、基礎代謝も低下するので、肥満の原因にもなってしまいます。
③驚異の再生能力
肝臓には、約2500億個もの細胞が存在しています。 なんと健康な肝臓なら約70%切り取っても2週間後には元の重さまで再生してくれます。
こんな能力は、数ある臓器の中でも肝臓だけになります。人間の身体には自然治癒力が備わっています。その中でも肝臓は、体の他の臓器と比べても、抜群の再生能力と再生スピードが備わっています。
その1つ1つの細胞に驚異的な再生能力があります。このことから、肝臓が人体にとって重要な臓器であることが分かります。
肝臓の3つの働きとは?
①栄養素の分解・合成・貯蔵
人間は食べた物の栄養素をそのままの状態ではうまく使えません。 胃や腸で消化・吸収した後、吸収した栄養を人間が使いやすいエネルギーに変え、そのエネルギーを全身に送り出し、貯えを行っています。
これらの分解や合成のことを、代謝と言います。つまり、肝臓がうまく機能しなくなると、代謝異常が起こります。
また、大量の血液を貯え、血液量が不足したときに補うのも、重要な役割です。肝臓には、栄養素を乗せた血液が、1分間に1000~1800ミリリットル流れ込みます。
これは、心臓から送りだされる血液の約30%に相当します。栄養のある食事をしていても、なんだかやる気が出てこないことがあります。また、すぐに疲れてしまう時もあります。そんな時は、肝臓の機能が低下している身体のシグナルかもしれません。
②有害物質の解毒
肝臓は、アルコールやニコチンなどの人体にとって有害なものを無毒化してくれます。
一度で分解しきれなくても、何度も肝臓に送られ処理されます。そうして、無害なものに処理されていきます。
だからといって、なんでも過剰になってはいけません。肝臓にも、限界があります。
肝臓は、常に500種類以上もの働きを、休むことなく行っています。その肝臓に負荷を与え続ければ、どんなに優れていても限界はあります。時には、肝臓のことを考え、労わってあげる時間も考えてみてはいかがでしょうか?
③消化吸収を助ける胆汁の産生
食べ物によって異なりますが、胆汁は1日に約600㎖分泌されます。
胆汁は、すい臓で作られたすい液の消化酵素の働きを助ける液体になります。主に、脂肪やタンパク質の分解を手伝ってくれます。この働きによって、脂肪は腸から吸収されやすくなります。
まず、食べたものの成分を、神経を通じて脳は把握します。そして、適切な量の胆汁を分泌し、消化吸収といった働きを行ってくれます。しかし、神経伝達に障害が生じることで、肝臓の機能が低下します。
その結果、胆汁の分泌がうまくいかなくなります。すると、白目や皮膚が黄色くなる黄疸のような症状が出てしまう場合もあります。
肝臓の状態は、「肝臓の窓」である目から分析
肝臓の状態が現れやすいのが、「目」になります。目は顔の中でも特に多くの血液を必要とする器官です。そのため、毛細血管がびっしりと張り巡らされています。
肝臓の働きが低下すると、目に血液が十分にゆきわたらなくなります。そのため、目が疲れる、ぼやける、かすむ、視力低下、ドライアイといった症状が現れてきます。
目に現れるサイン
さらに、白目が血走り、目のまわりにクマやシワが出やすくなります。このように、目は「肝臓の窓」とも言われています。
肝臓をいたわる食事と習慣
肝臓の負担を減らすためには、まず食べ過ぎや飲み過ぎをやめることが大切になります。特に肉類のとり過ぎは、血液の汚れを招きやすくなります。そして、肝臓は解毒に追われてしまうので、控えめにしましょう。
おすすめの食材
逆に、アサリやイカ・タコなどに含まれるタウリンが、肝臓の働きを助けます。また、ホウレンソウやニンジンやブルーベリーなどもおすすめです。目の働きに大切なβカロチンやアントシアニンが多く含まれる食材も、しっかり摂りましょう。
食事以外のケア
食事以外では、肝臓の血流をよくするため、腹巻きをして右上腹部を温めることも有効な方法です。また、目が疲れたときは、閉じたまままぶたの上から熱い蒸しタオルなどで数分温めると、血流がよくなって楽になります。ぜひ試してみてください。
カイロプラクティック・ケアと肝臓の関係性
どれだけ、食事制限や運動などの生活習慣を見直したとしても、脳が身体の状態を把握できなければ、肝臓が十分に機能しにくくなります。
脳と神経の関係
身体の異常を察知するのは、“脳” です。そして、“脳” は “神経” を通して、身体の情報を受け取っています。
甘いものやお酒は、ほどほどに楽しみましょう。そして、カイロプラクティック・ケアで心と身体を豊かにし、素晴らしい人生を楽しみましょう!

執筆者塩川 雅士D.C.
1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。



