7時間眠ったのに「つらい朝」ー睡眠負債の正体と提案ー
塩川カイロプラクティックの関野です。
私は、以前より不眠症をはじめとした睡眠や自律神経の問題を抱える患者様を専門に施術をしていました。
・しっかり寝たはずなのに、朝、体が重い。
・目覚ましを止めてから、起き上がるまでに時間がかかる。
・午前中はずっと頭に霧がかかったよう。
「時間は足りているはずなんです。」
そうおっしゃる方が、本当に多くいらっしゃいます。
睡眠は「長さ」ではなく「深さ」で決まる
眠りには浅い時間と深い時間があり、 一晩のあいだに何度も入れ替わっています。
体の修復がもっとも進むのは、 このうち最初のほうに訪れる、深い眠りの時間帯です。
つまり、同じ7時間でも中身はまったく違います。
深い眠りに一度も落ちきれないまま7時間過ごした夜と、 最初にしっかり深く沈めた6時間の夜。
回復量は、後者のほうが多いのです。
「何時間寝ればいいですか」というご質問をよくいただきます。
でも本当に見るべきは、時計の数字ではありません。 朝から眠るまでの自分の状態です。
「睡眠負債」という考え方
足りなかった睡眠は、消えてなくなるわけではありません。
少しずつ借金のように積み上がっていく。 この考え方が、いわゆる睡眠負債です。
やっかいなのは、この負債は自覚症状が乏しいことです。
眠気としてはっきり出てくれれば、まだ気づけます。
けれども多くの場合、こう以下のように形を変えて現れます。
・些細なことでイライラする
・判断に時間がかかる
・食欲が乱れる
・肩や腰がいつもより重い
・風邪をひきやすくなる
そして私たちは、それを睡眠のせいだと直結して考えることは難しいです。
「歳のせいかな」 「季節の変わり目だから」 「そういう体質だから」「更年期だからかな」
そうやって、原因を自分の外側に置いてしまうのです。
朝のだるさは、失敗のサインではない
ここで、少し見方を変えてみます。
朝のだるさは、あなたの怠けの問題ではありません。
意志が弱いからでもありません。
「昨日までの睡眠負債が、まだ回収しきれていません」
体がそのことを律儀に報告してくれている、ただそれだけのことです。
これはあくまでも、時間のことではありません。質の良い睡眠での回収がなされていないということです。
痛みや不調と同じで、これも体からのお知らせです。 消すべき敵ではなく、読み取るべきメッセージです。
だるさを感じたときに、 コーヒーを一杯増やして押し切ることはできます。
でもそれは、鳴っている警報のスイッチを切る行為に近いです。
報告は届かなくなりますが、負債そのものは残り続けます。
借金取りで例えるなら、インターホンは鳴っているものの、居留守をする、、、。
なんと恐ろしいことでしょう。
夜ではなく、朝を変えてみる提案
眠りを整えようとすると、多くの方が夜に手をつけようとします。
寝る前のストレッチ。 早めの就寝。 寝る1時間前のスマホ断ち。
どれも素晴らしい習慣です。
しかし、夜だけを変えても眠りは変わりにくい。
なぜなら眠りのスイッチは、朝、光を浴びた時点で予約されているからです。
朝に光が入ると、体はそこから逆算して、 夜に眠りの準備を始めるよう時計を合わせます。
だから、変えるべきは夜ではなく朝なのです。
起きて、カーテンを開ける。 それだけで構いません。
太陽を浴びてみる。朝ごはんを食べてみる。
そして、体そのものの回復力を邪魔しないこと
どれだけ習慣を整えても、 体の回復を担う神経の流れが妨げられていては、 眠りは深くなりきれません。
背骨のゆがみによって神経の伝達が妨げられている状態を、 私たちはサブラクセーションと呼びます。
アジャストメントによってその妨げを取り除いていくと、 体は本来の休息のリズムを、自分で取り戻していきます。
カイロプラクティックでは、私たちが施術を通して眠らせているのではありません。
あなたの体が、もともと持っていた回復力を、 思い出していくサポートをしているのです。

執筆者関野 貴友
大阪府出身。19歳よりスポーツトレーナーの専門分野を学び始める。後に、鍼灸あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。また、不眠症をはじめとした睡眠障害の研究に打ち込む。様々な治療法を調べるうち、塩川満章先生に出会い、先生の助言のもと、都内の鍼灸院に勤務と同時に、シオカワスクールに入校。カイロプラクティックの素晴らしさを再認識し、現在は塩川カイロプラクティックにて施術を行う。スクールではインストラクターも担当しており、後進の育成にも力を入れている。皆様にもカイロプラクティックの魅力を提供できますよう、尽力いたします。



