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2020.02.06

カイロプラクターが教える正しい座り姿勢とは?

カテゴリ: 健康通信
カイロプラクターが教える正しい座り姿勢とは?

座っている時間が世界20カ国中、日本人がダントツNO.1!

今回のコラムでは、カイロプラクターが教える正しい座り姿勢を手に入れる方法をお伝えします。 最近、座っているとすぐに疲れてしまうのは年齢のせいだとあきらめてしまっていませんか?
近年、日常生活の環境の変化によって、1日の約60%を座って過ごすと言われているくらい、現代人は座ることが多くなってきました。 オーストラリアの研究機関の調査では、日本人の成人が平日に座っている時間が世界20カ国中で最長の1日約7時間というデータもあります。

座り方を教えてもらったことはありますか?

その単純に“座る”という動作は、もの心がついたころにはすでに習得したもので、日常生活であまり意識していません。今のあなたの“座る”という動作は、幼少期のころに周囲の大人やテレビの映像などを見様見真似で覚えたものであり、カラダにとって適切な動きではないまま現在に至っています。 ただ大人から、“姿勢をきちんとして座りなさい”、“背筋をピンっとして座りなさい”と言われるだけで、実際に細かい指導を受けた子供は多くはありません。

だからこそ“座る”という単純な動作であってもしっかりとした知識を学ぶ必要があるのです。 多くの人が、年齢を重ねるごとに『疲れやすい』『疲れがとれない』と感じ、それを加齢のせいだと諦めていますが、そうではありません。 それはただ正しい座り姿勢を選択していないだけになります。

実は疲れやすい座り方とは!?

一般的に座っている姿勢をイメージしたとき、姿勢をピンと伸ばすか『胸を張る姿勢』を思い浮かべる人が多いと思います。 実は胸を張って座る姿勢は、とても疲れやすい姿勢になります。胸を張っている姿勢では、全体的に重心が後ろへ移動し、背中が反り返った状態になってしまいます。 これでは、30分キープしただけでも背中や腰の筋肉が緊張してしまいすぐ疲れてしまいます。

反対に、背もたれに寄りかかって、お尻がかなり前のほうへ行ってしまう座り姿勢があります。 一見、リラックスして力が抜けているように見えますが、実は、最も疲れる座り姿勢となります。

この姿勢では、力が抜けた部分があればその力をかばうように違う部位の筋肉に負担がかかってしまいます。 重心が後ろへ移動し、背もたれによって体が支えられ、背中の筋肉に常に力が入ります。 また、お尻も前に滑り落ちるのを防ごうという力が働き、足も踏ん張らざるを得ません。 結局はほぼ全身に無駄な力が働いてしまっています。

このように、疲れやすい姿勢とは、筋肉でカラダを支えている状態を意味します。正しい座り姿勢とは、無駄な筋力を使わずに背骨でカラダ支えることになります。

まずは、あなたの座り姿勢の癖をチェックして現状を把握することから始めてみましょう。 座っている時に背中の筋肉や腹筋や肩に力が入っていないかの自身のカラダのセルフチェックを行っていきましょう。

座骨で座るのが正しい座り姿勢

まず正しい座り姿勢とは、筋肉の力に頼らず骨でバランスをとる、すなわち『背骨で座る』イメージを持つことになります。座るときに支えることのできる骨がありますが、「それはどこ?」と思われますよね。

簡単な見つけ方は、イスに座るときに左右のお尻の下に手を添えて座ってみてください。 硬く触れるところが座骨という骨になります。 まさに言葉の通り座るときに使う骨で、そこに上半身の重みを乗せることが出来れば座骨で座ることが出来たと言えます。

正しく座骨で座れた状態の目安は、体に無駄な力が入っていないことと、股関節が自由に動かすことができることになります。 股関節を自由に動かすことができるとは、座った状態で簡単に太ももを上げることができる状態を意味します。 例えば、椅子に座った状態で前後に移動してみてください。 後ろに傾いた状態で太ももを上げようとするとかなの腹筋を使わないと上げることはできません。

反対に、やや前にかがんだ状態で、太ももを上げようとするとお腹や上半身が邪魔をして太ももを簡単に上げることができません。 このように、正しい位置の坐骨で座るためには、股関節を自由にすることを意識することが大切になります。

『へその上に鼻、肩の上に耳』が理想的な姿勢

正しい座り姿勢には、頭の位置も大事になってきます。 ちょうど座禅を組む姿勢をイメージしてみてください。座禅を組む場合、『へその上に鼻、肩の上に耳』が理想的な姿勢と言われています。

赤ちゃんは首が据わると、足を前に出して座る姿勢をします。 フラフラしていて不安定ですが、筋力があるわけでもないのに支えられています。 この姿勢がちょうど、へその上に鼻が位置し、肩の上に耳が位置している姿勢になっています。

イメージをつかむのが難しいと思われる場合は、壁から5センチくらい前に立ち、まずお尻・背中・両肩という順番で壁に付けていきます。そのあとに、頭の後頭部を壁に付けるとちょうどへその上に鼻、肩の上に耳が位置する理想的な姿勢となります。

言葉では、簡単に説明できますが、実際に行ってみると意外と壁に付けるのが困難ではありますが、何回も行っていくことで、脳に正しい姿勢をインプットすることが可能になりますので、習慣付けることを勧めします。

個人差はありますが、頭の重さは約6~7キロあり、ボーリングのボールくらいの重さがあります。頭が前にわずか2センチ移動するだけで、首や肩にかかる負荷は、約2倍の12~14キロになると言われています。下を向いてスマホを操作している場合は18キロ、うたた寝のような姿勢だと約27キロもの負担が首に加わっています。 このように肩の上に耳を位置する姿勢は、背骨で頭を支えることはもちろんのこと、首の負荷をかけないために重要になります。

カイロプラクティックケアと座り姿勢の関係性

上記に挙げた2つのポイントを、少しでも日常生活で意識するだけでより疲れにくい座り姿勢になります。 しかし、まず初めに考えて欲しいことがあります。 それは、背骨の中を流れている神経になります。 赤ちゃんが『へその上に鼻、肩の上に耳』といった姿勢が自然とできるように、私たちの脳は常に正しい位置を知っています。

正しい姿勢をとるためには、まず脳があなたのカラダの状態を把握する必要があります。 例えば、階段の上り下りをイメージしてみてください。 個人差はありますが、じっくり階段を確認しなくとも、スムーズに階段の上り下りを行うことは可能になります。 それは、脳がカラダの正しい位置をしっかりと把握できているからになります。

このように正しい姿勢には、背骨の中に流れる神経が大きく関わっています。 どれだけ姿勢を意識したところで、神経に異常が生じていれば、脳が正しいカラダの位置を把握することは一向にありません。

カイロプラクティックケアによって神経の流れを正常にし、脳がカラダの状態を把握しさえすれば、自然と脳は正しい姿勢へと導いてくれます。

八木 俊樹

執筆者八木 俊樹

千葉県成田市出身。大学卒業後、空港で貨物の輸出入に携わる書類手続きなどの通関業務関連に従事。デスクワークの時間が長く、首を痛めて仕事・趣味に影響が出たことをきっかけにカイロプラクティックを受け、症状が改善。以後1年以上経っても首に痛みや不安が出ずに感動を覚える。同じような悩みを抱えている人が周りに多くいる中で、何かできることはないかという思いが強くなり、カイロプラクティックの世界に飛び込むを決意し、シオカワスクールへ入学。

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