塩川カイロプラクティック塩川カイロプラクティック

2020.12.11

本物のカイロプラクティックの意味と目的とは?

本物のカイロプラクティックの意味と目的とは?

日本では、未だカイロプラクティックは法制化されておらず、本物のカイロプラクティックの意味と目的を理解することが困難になります。

今回のコラムでは、カイロプラクティックを発見した、パーマー家2代目のB.J.パーマーが、1944年に「The Big Idea」というテーマで講演をした言葉を紹介します。

The Big Idea:「小さな事の積み重ねが重大になる」

冬の雪道で転ぶ事は小さな事であり、それは世界中で毎日のように起きている。

夏にハシゴから落ちる事は小さな事であり、それもまた毎日のように起きている。

転んだり、落ちたりすることでサブラクセーションが現れる。

サブラクセーションは小さな事であり、そのサブラクセーションが原因で神経を圧迫する。

その圧も小さなものである。

その圧が神経の流れを阻害する。その流れの阻害も小さな事である。

しかし、これらの要因により脳と体の繋がりが乱れることが私たちの体にとって大問題である。

これこそが人間にとって重大である

病んでいる人が増加すれば、

身体的にも精神的にも病んでいる人が集まる町が作られる。

更に病んでいる人が増加すれば、病んでいる州が作られる。

更に病んでいる人が増加すれば、病んでいる国が作られる。

1人の人間は小さな存在である。

その人間がアジャストメントを行う。アジャストメントは小さな事である。

アジャストメントによってサブラクセーションから解放される。

それもまた小さな事である。

サブラクセーションから解放されることで、神経の圧迫からも解放される。

それもまた小さな事である。

しかし、神経圧迫が取り除かれることで、脳と体の繋がりが正常になり、本来の力が発揮され、健康が取り戻せることができる。

これこそ人間にとって最も重要なことである。

健康な人が増加すれば、

身体的にも精神的にも健康な人が集まる町が作られる

さらに健康な人が増加すれば、健康な州が作られる。

さらに健康な人が増加すれば、 健康な国が作られる。

そして、それは世界中の人々の思考や行動にも影響される。

この考え(The Big Idea)こそ、最も価値のあるカイロプラクティックの目的と言えるでしょう。

The power that makes the body heals the body:「体を作った力が体を癒す」

脳と体の繋がりが正常であれば、怪我をしても自然に治癒することもでき、外の環境が変化してもその環境に適応するように体はプログラムされています。

本来、体には偉大な力が備わっていて、生まれた時から健康になるすべを知っているのです。 カイロプラクティックは、この神経による脳と体のつながりが常に保たれることを目的としています。

私たちの体には、自然治癒という力が備わっています。手を切っても、時間とともに傷口は治癒してゆきます。

その力は、私たちの体を作った力と同様なのです。治せと命令しなくとも、自然と自らの体で判断し、傷口を治癒してくれます。まさに病気や症状は「自然」が治してくれます。

病気になっても「自分が治す」とか「誰かに治してもらう」と肩を張る必要はありません。 「自然の力」が大きな味方をしてくれます。

現代医学は体を分割して考え、出てきた病気を診て治そうとしますが、病気を引き起こしている根本的な原因を正すことはしません。

ここがカイロプラクティックとの大きな違いです。

病気として出てきた根を正すことで、1つ1つの細胞に活力を与え体質を変えるのが、私たちの体にとって最高の状態と言えます。

自然はすべて相対する2つのものが調和することで成り立っています。 男と女、夜と昼、右と左、怒りと安らぎ、静と動などなど数えたらきりがありませんが、これらの2つがバランスをとり合うことで成り立っているのが自然になります。

体の自然なバランスが乱れた時、私たちの体は、様々な方法で気づきを与えてくれます。 病気や症状は敵ではなく、むしろ不自然な生活や生き方に気づきを与えてくれる、またとないチャンスとなります。

本物のカイロプラクティックの目的は、体が本来の自然な状態にかえり、調和のとれた状態に導くことになります。 そうすれば、どんな時でも体を作った力が体を癒してくれることでしょう。

塩川 雅士D.C.

執筆者塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

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