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2021.01.28

実は椎間板が狭まる原因は『神経を守るため』の自己防衛

カテゴリ: 健康通信
実は椎間板が狭まる原因は『神経を守るため』の自己防衛

カイロプラクティックでは神経のサイクルを整えることを目的としています。なぜなら体の情報を脳へ届けてあげれば、脳は決して間違いを犯さないからです。ところで人間は年を取るとなぜか身長が縮むという認識の方は多いのではないでしょうか。間違いを犯すはずのない脳がコントロールしている体で、なぜ身長が縮むのか。今回のコラムでは、そのカギを握る椎間板についてみていきましょう!

椎間板の重要性と役割とは?

椎骨一つ一つの間には椎間板というクッションがあります。椎間板は、水分を多く含んだ弾力性のある繊維軟骨でできています。

一本の鉄の棒を想像していただけると分かりやすいとは思いますが、途中で曲げたりひねったりといったことは難しいことが分かります。

脊柱には、24個の骨とその間にある椎間板のおかげで、上体を倒したり、曲げたり、ひねったりと体を自由に動かせることが可能になります。

中心には髄核というゲル状の成分でできたベアリングのようなものがあり、その外側を硬い繊維状の輪が何層にも覆っています。

この中心にあるゲル状のベアリングはとても弾力性があり、スポンジのように吸水性が高くできています。 圧力がかかれば、じわじわと水分を放出して縮み、圧力から解放させると再び水分を吸い込んで膨らみます。

水分の吸収・放出にはとても重要な役割があります。 椎間板には血管が通っていないので、水分の吸収や放出を行いながら代謝を上げて、酸素や栄養などを行き渡らせています。

普段の運動では、歩行運動のような軽い運動が椎間板の代謝を高めるのに効果的になりますので、アジャストメント後は可能であれば歩くことをお勧めしています。

一般的に、椎間板の水分は加齢とともに失われいくとされています。 重力によってつぶされると厚みがなくなって背が縮んでしまいます。

24個の椎骨の間には23個の椎間板があります。 この23個の椎間板が1㎜ずつ厚みがなくなれば、2.3㎝身長が縮むことが言えます。

逆に成長期を過ぎた大人が朝起きると背が伸びたように感じる場合もあります。 これは夜寝ている間に重力から解放された椎間板に水分が戻るためで、朝起きると身長が伸びたように感じているだけになります。

椎間板は全部で23個ありますから、仮に1㎜椎間板が厚くなれば2.3㎝身長が伸びると言えます。 ただし、これは一時的なことで日中活動していると重力により椎間板に圧力がかかって元の身長になります。

年をとると背が縮む理由とは?

では、なぜ高齢者になると背が縮むのでしょうか? それは、背骨を支える筋力が劣ってしまうことが原因とされています。
背骨を支える筋力が低下することによって背骨は不安定な状態になっていきます。

ここで背骨を1つの建物で考えて見ましょう。 1階建ての平屋と24階建ての高層マンションでは、どちらが安定しているでしょうか。 それは、1階建ての平屋になります。 建物は階層が高くなればなるほど不安定になっていきます。

スカイツリーなどの超高層な建造物は地震などの衝撃に耐えられるように、基礎の杭をスパイクシューズの靴底のような構造にしたり、中心部に制振構造の心柱を入れるなど、安定性を得られるようになっています。

しかし、人間の背骨は中に脊髄神経がありますから杭を入れることなどできません。 背骨の役割は、『体の支持』と『体の運動』と『神経の保護』になります。

この中で生きる為に一番重要なものが何かといえば、間違いなく『神経の保護』になります。 人間は神経の流れがなければ生きていけません。

骨格が不安定になれば、必然的にバランスを崩しやすく神経を損傷しやすい環境になってしまいます。 この状態が長く続くことで、脳はこれ以上神経を傷つけないように椎間板を薄くして骨と骨を近づけようとその環境に順応していきます。

脳は間違ったことはしていません。 これは、生きる為に最善を尽くした結果と言えます。 その代償として、身長が縮んだり、クッション性がなくなったり、上体の可動域が低下に繋がっていきます。

健康な椎間板の維持にカイロプラクティック・ケア

誰もがいつまでも自分の体を自由に動かしていたいと思っているでしょう。 特に、これからは100年時代といわれています。 ただ100年生きればいいというわけではありません。

そのためにも日頃からカイロプラクティック・ケアを受ける必要があります。 健康な椎間板を維持することができれば、健康な背骨の維持に繋ながり、神経が守られ神経のサイクルが正常になり、体の情報がしっかりと脳へ届き、脳がすべてを調節し、本来の健康を維持することが可能になります。

100年時代を若々しく生き抜くために、ぜひ日々の生活の中にカイロプラクティック・ケアを取り入れ、健康な体を手に入れてください。

前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。2007年から2016年の間、某大手運送会社で統括運行管理者として勤務。その中で遭遇した数多くの事故を通じて、命の尊さや体調管理の重要性と向き合う。歩けないほどの腰痛に見舞われるが、カイロプラクティックを受け改善。カイロプラクティックを学ぶことを決意しシオカワスクール入学にする。現在は塩川カイロプラクティック治療室で副院長として施術を担当し、地元である神奈川県藤沢市での施術も行っている。また48年続くシオカワスクールでは講師/インストラクターを担当し、後任の育成にも力を入れて活動している。

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