いびきは、気道からのSOS
塩川カイロプラクティックの関野です。
私は、以前より不眠症をはじめとした睡眠や自律神経の問題を抱える患者様を専門に施術をしていました。
「家族にうるさいと言われて」
いびきのご相談は、ほとんどがこの形で始まります。
ご本人は眠っているので、気づきようがありません。
だから多くの場合、いびきは「他人に迷惑をかける音の問題」として扱われます。
けれど、本当に見ていただきたいのは音のほうではありません。
いびきは、空気の通り道が狭くなっている音です
いびきは、空気が狭いところを通るときに、周りの組織が震えて出る音です。
つまり音が鳴っているということは、 空気の通り道である気道が、狭くなっているということです。
眠っているあいだ、のどの周りの筋肉はゆるみます。 仰向けで寝ると、舌の付け根が奥に落ちて、さらに道が狭くなります。
狭い道を、いつもと同じ量の空気が通ろうとする。
体は、いつもより強い力で呼吸をしなければなりません。 これは眠りながらランニングをしているようなものです。
音が出ているあいだ、体は十分に休めていないのです。
疲れが取れない理由
いびきをかいている方の多くが、こうおっしゃいます。
「時間は寝ているのに、朝がつらいんです」
理由は単純です。
呼吸に力を使い続けているぶん、深い眠りに入りきれていないからです。
・朝、口の中がカラカラに乾いている
・起きたときに頭が痛い
・日中の眠気が強い
・血圧が高めだと言われた
こうしたことが重なっているようでしたら、 一度、医療機関で睡眠時の呼吸について検査をしてみるのも良いかもしれません。
いびきの背景に、眠っているあいだ呼吸が止まる状態が隠れていることがあります。
これは音の問題ではなく、体の問題です。
ここは、遠慮なさらないでください。
姿勢と自律神経と気道の関係
そのうえで、私たちがみている部分についてお話しします。
気道は、首の中を通っています。
首の骨(頸椎)の並びが崩れていると、 気道が通っている空間そのものが狭くなることがあります。
顎が前に出た姿勢が習慣になっている方。 猫背で、頭が肩よりも前に来ている方。
日中のその姿勢は、横になったときにも影響します。
さらに、呼吸の深さや心拍を調節しているのは自律神経です。 そして自律神経は、背骨の中を通る神経とつながっています。
脳と体をつなぐ神経の流れが妨げられている状態を、 カイロプラクティックではサブラクセーションといいます。
私たちはその妨げを見つけ、取り除いていきます。
いびきを止める技術ではありません。 患者様の体が本来の呼吸を取り戻すための、妨げを減らしていくのです。
今夜から試せること
1つめは、横向きで眠ってみることです。
仰向けは、舌の付け根が奥に落ちやすい姿勢です。 横向きにするだけで、音が小さくなる方が少なくありません。
抱き枕を使うと、横向きの姿勢が保ちやすくなります。
2つめは、寝る前のお酒を見直すことです。
アルコールは、のどの周りの筋肉をさらにゆるめます。
寝つきは良くなったように感じても、気道はより狭くなっています。
飲まない日と飲んだ日で、翌朝のだるさを比べてみてください。
ご自身の体で確かめた事実は、どんな情報よりも強い根拠になります。
いびきは、恥ずかしいことではありません。
体が、狭くなっていることを一生懸命に知らせてくれている音です。
生まれながらにして、気道や鼻腔が狭くなる方もいらっしゃいます。
ご自身の傾向を把握し、素敵な眠りをお過ごしください。

執筆者関野 貴友
大阪府出身。19歳よりスポーツトレーナーの専門分野を学び始める。後に、鍼灸あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。また、不眠症をはじめとした睡眠障害の研究に打ち込む。様々な治療法を調べるうち、塩川満章先生に出会い、先生の助言のもと、都内の鍼灸院に勤務と同時に、シオカワスクールに入校。カイロプラクティックの素晴らしさを再認識し、現在は塩川カイロプラクティックにて施術を行う。スクールではインストラクターも担当しており、後進の育成にも力を入れている。皆様にもカイロプラクティックの魅力を提供できますよう、尽力いたします。



