睡眠薬を減らしたいー今から始められる不眠症への考え方ー
塩川カイロプラクティックの関野です。
私は、以前より不眠症をはじめとした睡眠や自律神経の問題を抱える患者様を専門に施術をしていました。
「やめること」を目的にすると、苦しくなる
「薬を飲んでいる自分が情けなくて」
「どうしたら薬を減らせるでしょうか?」
そうおっしゃる方に、私は何度もお会いしてきました。
薬を飲むことを、負けのように感じてしまう。
飲まずに眠れた日を勝ち、飲んだ日を負けと数えてしまう。
けれど、そうやって毎晩を勝ち負けにしてしまうと、 布団に入ること自体が緊張の時間になっていきます。
眠るための行為が、眠りを遠ざけていく。
だから私は、まずこうお伝えしています。
「薬をやめることを目的にしないでみませんか?」
「目的は、眠れる体を取り戻すこと。」
「薬が要らなくなるのは、その結果として起きることではないでしょうか?」
「あなたは、薬に対してどんな思いがありますか?」
薬に対しての考え方
睡眠薬は、眠れない夜を乗り切るための力を貸してくれています。
一睡もできないまま何日も過ごせば、心も体も限界がきます。
それを防いでくれているという事実は、正当に評価されるべきだと思います。
実際に緊急性の高い場合に、有効な場面はたくさんあります。
ただ、ひとつだけ確認しておきたいことがあります。
薬が助けてくれているのは、眠るという結果の部分です。
・なぜ夜になっても緊張が抜けないのか
・なぜ体が休息モードに入れないのか
・なぜそもそも眠れないのか
この原因の部分には、薬は手を触れていません。
カイロプラクティックでは、外に答えを求めすぎてしまう発想を 「アウトサイド・イン」といいます。
原因を見ないまま、外側の力だけで結果を押さえ続ける状態が、そう呼ばれるものです。
つまり「インサイド・アウト」と呼ばれるこれからの時代において重要な考え方は
原因を自分の内側と対話することで見つけ出していく健康の思考法なのです。
薬を減らせる土台を、先につくる
減薬がうまくいく方には、共通していることがあります。
薬を減らす前に、眠れる土台ができていることです。
・日中の緊張が、夜には抜けるようになっている
・寝室が、眠れない場所になっていない
・眠れなかった日の原因や傾向がわかってきている
この状態になってから減らしていくのか。
それともその土台がないまま我慢して減らすのとでは、まったく違います。
精神的な負担も、身体的なストレスも、まるで違います。
私たちが患者様と一緒に取り組んでいるのは、この土台の部分です。
眠れない原因を共に探っていくこと。
そして背骨と神経の関係を整えることで、 自律神経の切り替えを、体が自分の力で行えるようにしていく。
眠らせるのではなく、眠れる体に戻っていくのを妨げているものを外していく。
私たちがしているのは、非常にシンプルで、患者様の持つ眠るための力を引き出すサポートです。
私が必ず伺うこと
減薬をお考えの方には、こんなことを伺います。
「薬を飲まずに眠れた日は、これまでにありましたか」
「その日は、前の日に何がありましたか」
「薬を飲むかどうか、何時ごろに決めていますか」
「そもそも薬を減らすのには怖さがありますか」
ご自身で答えを見つけられる方が、本当に多くいらっしゃいます。
「そういえば、休みの前の日は飲まなくても眠れています」
もしこういった一言が出たら、その方はすでに自分の傾向をつかみつつあります。
私が原因を決めつけてお伝えすることは簡単かもしれません。
けれどそれでは、その方は一生ご自身で判断できないままになってしまいます。
あなたの体のことを一番よく知っているのは、いつでもあなたなのです。
今日から始められること
1つめは、飲んだ日と飲まなかった日を記録することです。
日付と、飲んだかどうか。それだけで構いません。 余裕があれば、その日にあったことを一行だけ日記のように書いてみてください。
2週間続けると、必ず傾向が見えてきます。
2つめは、薬を飲むタイミングを決めてしまうことです。
例えば、寝ないと本当に次の日の仕事が不安で、という方は仕事の前日は飲むけれど
休みの前日は飲まないで様子を見てみる。
など、無理のない範囲で試してみることです。
薬を飲むこと自体が習慣の場合、必要がないタイミングでも飲むことが起こり得えます。
薬を減らしていく道のりは、ご自身を取り戻していく道のりでもあります。
急がなくて大丈夫です。
また重要なこととして、睡眠薬を自己判断で急激に減らしたり、急にやめたりすることは習慣ががらりと変わるため体に負荷がかかることもあります。
無理のない範囲で、ご自身の力で眠れる本来の姿を取り戻していきましょう。

執筆者関野 貴友
大阪府出身。19歳よりスポーツトレーナーの専門分野を学び始める。後に、鍼灸あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。また、不眠症をはじめとした睡眠障害の研究に打ち込む。様々な治療法を調べるうち、塩川満章先生に出会い、先生の助言のもと、都内の鍼灸院に勤務と同時に、シオカワスクールに入校。カイロプラクティックの素晴らしさを再認識し、現在は塩川カイロプラクティックにて施術を行う。スクールではインストラクターも担当しており、後進の育成にも力を入れている。皆様にもカイロプラクティックの魅力を提供できますよう、尽力いたします。



