実は血管の働きにも神経が関係している!

カイロプラクティックを受けることで、手足が温かくなったという声をよく頂きます。ケアを受けることにより、血液循環にどのような影響があるのでしょうか?その鍵となるのが、血液の通り道である血管です。
血液循環では、血管の拡張と収縮を繰り返すことで、血流をコントロールしています。その血管の拡張や収縮をコントロールしているのが、『神経』となります。
今回のコラムでは、神経と血管の関係性について解説していきます。
血管の長さの真実
人間が生きていく為には、毎日の酸素が欠かせません。口から取り入れられた酸素は、肺へと運ばれます。そして、そこから血液に乗って体中の細胞へと運ばれます。
その動力となるのが、血液を送り出す心臓です。そして、血液の通り道となるのが、全身に広がる血管となります。
血管の長さは何㎞?
一般的に、血管の全長は10万㎞といわれています。聞いたことがある人も多いかと思います。地球1周が約4万㎞ですので、10万㎞という長さは地球2.5周分に相当します。
しかし、現在の医学では、血管の直径や断面積を計算します。そこに含まれる血液量なども計算します。すると、約6000㎞ほどだと判明しています。地球2.5周分からするとかなり短くなりました。それでも、日本列島の約2倍の長さなのですごいですよね!
長大な血管の秘密は細さ
人体にそれほど長大な血管が張り巡らされている秘密は、血管の細さにあります。血管の直径は、最も太い大動脈でも30㎜ほどです。そして、最も細い毛細血管の直径は、10マイクロメートル(ミリの1000分の1)ほどです。超極細の管となります。
目視するのも難しいような細い管が、何重にもなっています。そのため、全長に直すと約6000㎞という長大な数字となります。
血流のスピードと循環時間
次に、血液の流れは、心臓の拍動によって生じる圧力がその推進力となっています。血流の速さは、流れる血液の量に比例し、血管の断面積に反比例します。
例えば、血管が太い心臓近くの大動脈では、血流は速くなります。収縮期で毎秒50㎝、弛緩期で15㎝です。一方、直径約10㎛(ミリの1000分の1)の毛細血管へ進むと、スピードダウンします。毎秒0.5㎜になります。
毛細血管での物質交換
内壁が薄い毛細血管では、血液と血管周辺の組織が接触します。そして、栄養素や酸素、ホルモンなど血管内外の物質が交換されます。血流が遅くなることで、そうした働きが促進されます。
血液が全身を巡る時間
血液が特定の2点間を流れるのにかかる時間を、循環時間といいます。これを調べるには、色素や放射性同位元素などを静脈に注入します。そして、所要時間を測定します。血管外への露出が少なく、無害で識別も容易だからです。
この検査法により、全身の循環時間は平均して約50~60秒であることが分かりました。つまり、血液は日々、日本列島を往復するほどの距離を移動しています。
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血管の働きにも神経が関係している!
ところで、神経は大まかに、感覚神経・運動神経・自律神経の3つがあります。血液の流れを作る血管や心臓の動きは、自律神経の働きによるものとなります。
神経の内訳は感覚10%・運動45%・自律45%
カイロプラクティックは、痛みを取るだけのものと思われがちです。しかし、痛みを司るのは感覚神経となります。この痛みを感じる感覚神経は、神経全体のわずか10%にしかすぎません。
45%が運動神経です。そして、残りの45%が自律神経となります。自律神経は、循環器系・消化器系・呼吸器系などの活動を調節します。そのため、24時間休みなく働き続けています。
痛みを感じた時だけでは不十分
実は、今回のトピックである血管の働きなども、自律神経が関係しています。つまり、痛みを感じた時だけカイロプラクティックを受けるのは、賢い選択とはいえません。
自律神経の乱れとは
この自律神経には、昼間に体を活動させるときに活発に働く交感神経があります。また、夜に寝る時や安静時に働く副交感神経があります。
この交感神経と副交感神経のバランスが崩れることを、自律神経の乱れといいます。この自律神経を乱す原因は、さまざまです。例えば、精神的・肉体的なストレスや、昼夜逆転のような不規則な生活などがあります。
一般的な対処法は?
では、それに対する一般的な対処法とは、どんなものがあるでしょうか。
さて、パッと思いつく限りでは、次のようなものでしょうか。精神的なストレスに強くなる。心身をリラックスさせる。生活スタイルを見直す。適度な運動をする。カルシウムを取る。
確かに、これらは間違いではありません。ですが、この対処法を神経のサイクルが乱れている状態で行うのは、効率的でしょうか。
ストレスとホルモン
本来、人間はストレスを感じた場合、さまざまなホルモンを分泌します。その代表格として、副腎皮質ホルモンというものがあります。別名ストレスホルモンと呼ばれます。人体がストレスを感じた時に、多く分泌されるホルモンです。
この時感じているストレスは、精神的なものでも肉体的なものでも同じです。
ホルモンバランスと神経のサイクル
ホルモンは、脳と各臓器が連携を取り分泌されます。そして、脳と体の各臓器をつないでいるのは神経です。そのため、神経のサイクルが乱れると、ホルモンバランスも乱れてしまいます。
神経のサイクルが正常になり、ホルモンバランスが整ったとします。すると、ストレスがかかっても、体に必要なホルモンが正しく分泌されます。その結果、その場の環境に適応しやすくなります。
リラックスするには
また、心身をリラックスさせるといっても、体に不調があればどうでしょうか。果たして本当にリラックスできているでしょうか。そもそも自律神経の乱れとは、交感神経と副交感神経のバランスが悪くなった状態です。副交感神経とは、体が休むときに働く神経です。そのため、これがうまく機能しなければ、リラックスすることじたい難しいかもしれません。
アクセルを踏み続ける状態
交感神経が過剰に働いている状態は、車でいうと、アクセルを踏み続けているようなものです。ガス欠状態になっても無理に活動しようとし、体は疲弊しきってしまいます。
したがって、体内不調がなくなってからリラックスすることを心がければ、より効果的でしょう。また、自律神経が整えば副交感神経が正常に働くので、体がしっかりと休まるようになります。
生活スタイルを見直すには
では、生活スタイルを見直すというのはどうでしょう。一般的に、早寝早起きを習慣化する簡単な方法は、朝起きた時に日光を浴びることです。そうすることで、体内でセロトニンを生成します。
そして、15~16時間後にメラトニンが作られます。その結果、夜になれば眠気が来て眠れるということになります。
セロトニンと神経のサイクル
しかし、セロトニンは脳から分泌される睡眠ホルモンです。ホルモンバランスは、神経のサイクルが正常に働いていればこそとなります。
生活スタイルを見直すといっても、難しい方もいます。仕事の関係上、無理なスケジュールで働かなくてはならない方などです。そのような方は、体の土台を整えることも一つの方法です。カイロプラクティック・ケアを受けてみてはいかがでしょうか。
適度な運動をするには
続いて、適度な運動です。一日のうちにまとまった時間が取れない方もいらっしゃいます。また、そもそも体の不調で運動ができない方もいらっしゃいます。
運動の指令は脳が出す
さらに、運動するときは体の各部位を動かします。その動かす指令を出しているのは、脳です。神経のサイクルが正常に機能していればこそ、筋肉が効率的に動きます。そして、結果として体のパフォーマンスも向上します。
アスリートも受けているケア
ちなみに、海外では、カイロプラクティック・ケアを取り入れているトップアスリートもいると言われています。
適度な運動をするにも、神経のサイクルを整えてから運動した方が、正しい筋肉が動くのでとても効率的です。また、体内不調で満足な運動ができなかった人も、体内不調が解消すれば、自然と体を動かしたくなりますよね。
カルシウムを取るには
カルシウムを取るといっても、栄養を吸収するためには消化器系の働きが重要です。そして、消化器系が機能するためには、神経のサイクルが正常に働いている必要があります。
カルシウムに限らず、バランスの良い食事を心がけても、それらの栄養素を吸収するためには、自律神経を整えて消化器系の機能を高めることも大切です。
乱れたものを整えるという考え方
では、自律神経の乱れなら、神経のサイクルを正常にしてあげればいいはずです。一般的にいわれているのは、乱れないように規則正しい生活を送りましょう、というものです。これは、乱れてしまったものを整えるのとは少し違います。
火事のたとえ
例えば、今、目の前で火事が起きている最中に、「今後火事が起きないようにするためには、こうした方がいいよね!」と悠長な事をいう人はいませんよね。まずは、火事を鎮火することを最優先に行動するはずです。神経の乱れも同じことです。
神経の流れなしでは生きられない
そもそも、人間は、酸素や栄養素がなければ生きていけません。酸素や栄養素を運んでいるものは血液です。そして、それを送り出しているのは、心臓や血管の働きとなります。その働きは、自律神経によって支えられています。つまり、人間は神経の流れなしでは生きていられないということになります。

神経のサイクルを整えてから実践する
規則正しい生活・バランスの良い食事・適度な運動・良質な睡眠。これらは、どれも素晴らしいことです。ですが、カイロプラクティック・ケアを受けて神経のサイクルを正常にしてから実践するのも、一つの方法です。さらなる健康維持のためにも、日々の生活の中にカイロプラクティック・ケアを取り入れてみましょう!
はじめての方からよくある質問
Q. 初めての場合、時間はどのくらいかかりますか?
問診票の記入やカウンセリング、検査を行い、ケアの最後にカイロプラクティックの説明と今後のケアの流れをお伝えします。目安として、初回は1時間とお考えください。
Q. どのくらいの期間、通うことになりますか?
状態によって差はありますが、当院では6ヶ月間を卒業の目安としています。神経の修復と回復にかかる期間をもとにした考え方です。
Q. アジャストメントは痛いですか?
基本的に痛みは生じません。お身体に痛みがある場合、姿勢によっては痛みを感じることもあります。その際は遠慮なくお伝えください。無理のない姿勢でケアを進めます。
Q. 健康保険は使えますか?支払い方法は?
日本にはカイロプラクティックの法律がないため、健康保険はお使いいただけません。クレジットカードでのお支払いは可能です。

執筆者塩川 雅士D.C.
1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。



