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変形性股関節症

変形性股関節症

右股関節から大腿部前面にシビレが出るようになり、歩行が困難

60代女性
来院に至った経緯

3年前に親の介護で腰を痛めて以来、1ヶ月に1回は腰を痛めていた。過去に接骨院や病院で治療をしてきたが、改善が見られず。整形外科では、レントゲンを撮影し、右の変形性股関節症と診断された。また、右股関節の可動域制限が悪化している感じがしている。

最近では、右股関節から大腿部前面にシビレが出るようになり、歩行が困難になることが多くなった。特に朝にこわばりがあり、寝返り、立位、歩行時に右股関節に痛みがある。また、腰をかばっているせいか、左手のシビレも出るようになった。日常生活にも支障が出てきているため心配し友人に相談したところ紹介され来院した。

初診の状態
  • 01

    右股関節と仙腸関節の可動域制限

  • 02

    腰部の筋の過緊張

  • 03

    下部頸椎の冷えと膨隆と緊張

経過と内容

レントゲンの評価から、腰椎2番~4番の椎間板はD4レベル、腰椎5番の椎間板はD5レベルと腰部全体が慢性的であったために、初期集中期(初診日から1ヶ月)を週3回のケアを始めることになった。

ケアを始めて2週間後(7回目のアジャスト)には、手のシビレは解消された。未だ、腰や右股関節から大腿部前面のシビレや痛みは残る。その後もケアを続け、ケアを始めて3週間半後(11回目のアジャスト)には、家から駅までの歩行が7~8分かかっていたのが6分くらいになり、歩行のスピードがスムーズになってきた。

その後も週3回のケアを1ヶ月続け、2ヶ月後(24回目のアジャスト)には、右股関節の可動域も大幅に回復し、歩行運動も長時間可能になった。現在は週1回のケアメンテナンスを行っている。


考察

レントゲンの評価から複数の腰部の椎間板がD4~D5レベルであったために最低でも10~15年、腰や股関節に負担がかかっていたことが分かった。3年前に腰に負荷をかける環境の中で体の限界を超えたことで症状が現れたと考えられる。股関節の問題の多くは、股関節に原因があるのではなく骨盤部に原因がある事があります。今回も初診時では、右股関節の可動域制限が見られ、右骨盤のサブラクセーションが確認された。

骨盤部のサブラクセーションによって、常に左右の骨盤のバランスの乱れが生じ、歩行時に腰部の椎間板に余計なねじれなどの悪影響を及ぼしていたと考えられます。また、サブラクセーションによって脳が腰部や股関節や骨盤部の状態を把握できない状態が続くことで、休息をしても一向に改善する事はなく、月に1回腰を痛める状態になっていた。

骨盤部に対してのアジャストメントを行ったことによって、正常な可動性が復元し、筋の緊張も解消され、神経伝達が正常に行われたことによって疼痛の改善につながった。

執筆者塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

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