塩川カイロプラクティック塩川カイロプラクティック

不眠症

不眠症

マクラが悪いのかもと思って寝具も色々な物を試したが、まったく改善せず

50代男性
来院に至った経緯

2年前から寝入りが悪くなり、布団に入ってから4時間くらい眠れない事もあった。寝入りが悪くなった影響で睡眠時間が少なくなったのに夜中に何度も目を覚ましてしまった。使っているマクラが悪いのかもと思って寝具も色々な物を試したが、まったく改善せずに長い間不眠症に苦しんでいた。

睡眠の質が悪くなってから1年くらい経ったある日、横にグラグラと揺れるようなめまいがして、その場で倒れそうになった。 頭がほてってきて、どんどん血圧が上がって救急車で運ばれた。

血圧は上200下160とかなり高血圧で、仕事が忙しくなってくると動悸がするようになった。 病院では血圧が高いのが原因とのことで血圧を下げなさいと言われ降圧剤を処方された。薬はあまり飲みたくないと伝えると、今度は心療内科を受診しなさいと言われ、最終的には自律神経失調症と診断された。

この頃になると、気が付くと呼吸が止まっていたのではないかと思うほど呼吸が浅いと感じることが多くなり、夕方から夜にかけては両目の奥が締め付けられるような不快感を覚えるようになった。また、仕事で長時間、車を運転するので昔から腰痛があった。長時間同じ姿勢をしている影響か腰痛だけでなく首も痛くなったので腰と首は常にコルセットを巻いていた。

今回の症状が出てからは、チェーン展開している整体院やストレッチのお店で骨盤や首を引っ張られたりしたが、まったく改善するようなことは無く、むしろ腰痛や首の痛みが悪化した気がした。

どうしても薬は飲みたくなかったが、このままどんどん症状が悪化することに不安を覚えていたところ塩川カイロプラクティック治療室のホームページを見つける。 カイロプラクティックは初めてだったが、ここなら治るかもという想いで来院された。

初診の状態
  • 01

    右仙腸関節の明らかな可動域制限

  • 02

    腰部起立筋の過緊張

  • 03

    上部頸椎の硬直と後頭部の過緊張

経過と内容

初診時の状態では、右仙腸関節の明らかな可動域制限が確認された。体の土台である骨盤の不安定から腰部に負荷がかかる状態が続いていた。その不安定を保護する為に腰全体の筋肉を緊張させて体を保護している状態が慢性化されたことで、後頭部にも筋の硬直が見られた。

また、腰痛や首の痛みを緩和するために日常的にコルセットを巻いていた影響で患部は固まり、筋力の低下も診られた。レントゲン評価では椎間板の段階はD3レベルと慢性的だったため初期集中期の段階では週2回のケアを提示したが、仕事の関係で週1回のケアから開始した。

ケアを始めて2週後(2回目のアジャスト)にはコルセットを巻かなくても腰や首が安定していると感じるようになり、仕事の後の疲れ具合が楽になっていると感じるようになった。4週後(4回目のアジャスト)には、頸部の硬直にも改善が見られた。 後頭部付近は赤みを帯びているような血流異常が確認されていたが、それも改善が見られた。

5週後(5回目のアジャスト)には、睡眠の質にも改善が見られ、寝入りも良くなり、夜中に起きることも無くなった。 また薬を一切飲むことなく血圧も正常値に戻った。8週後(8回目のアジャスト)には、仕事がどれほど忙しく疲れが溜まっても、一晩眠れば翌朝は身体が軽く感じてスッキリと目覚められるようになった。

10週後(10回目のアジャスト)には、症状のほとんどが解消されただけでなく、体全体、特に手足など末端がポカポカしていると感じるようになった。特に末端冷え性という自覚はなかったが体全体に血が巡っていると感じるようになった。

現在は、症状もすっかりと落ち着いたが自身の身体のメンテナンスとして二度と同じような症状で苦しみたくないという想いから1週間に1度のカイロプラクティック・ケアを続けている。


考察

今回の不眠、めまい、高血圧の問題は、骨盤部の歪みから体全体に負担がかかり、上部頸椎にも負担が掛かっていたことが原因と考えられる。骨盤部や上部頚椎の神経は副交感神経によって支配されており、副交感神経の流れの妨害(サブラクセーション)は、交感神経を過剰にさせる原因となる。

副交感神経とは人間が夜、体を休める時に働く神経となるが、副交感神経が上手く機能しない状態は直接的に睡眠の質に悪影響を及ぼしていた。交感神経が過剰に働くと体内の血液を体幹部へ集める作用が働き、手足など末端に血液が行き届かなくなり末端冷え性に繋がってしまう。 血管は収縮して血圧は上昇する。 これによって高血圧の状態が続いていた。

また、人間の平衡感覚は耳が関係しているが、上部頸椎と耳の神経は密接な繋がりがある。 上部頸椎に神経の圧迫(サブラクセーション)があることで外部の環境の変化にも適応できずにめまいが出てしまっていた。

アジャストメントによりサブラクセーションが取り除かれ、体の情報が脳へ届いたことで不眠、めまい、高血圧の改善に繋がったと考えられる。

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。2007年から2016年の間、某大手運送会社で統括運行管理者として勤務。その中で遭遇した数多くの事故を通じて、命の尊さや体調管理の重要性と向き合う。歩けないほどの腰痛に見舞われるが、カイロプラクティックを受け改善。カイロプラクティックを学ぶことを決意しシオカワスクール入学にする。現在は塩川カイロプラクティック治療室で副院長として施術を担当し、地元である神奈川県藤沢市での施術も行っている。また48年続くシオカワスクールでは講師/インストラクターを担当し、後任の育成にも力を入れて活動している。

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