身体のすべての細胞に影響を与えるカイロプラクティックとは?
すべての生き物は、細胞から構成されており、生命の最小単位となります。 その大きさと形状は様々で、60兆個の細胞が存在している人間から1つの細胞から構成されているアメーバやゾウリムシも存在します。
仮に、一つの体に60兆個の細胞があるとします。 その体の細胞を顕微鏡で一つ一つ数えていき、1秒間に3つ数えるペースでいけたとしましょう。
計算上は、およそ63万年以上もかかってしまいます。 1秒間に3つというのも現実的ではないので、1秒間に1つしか数えられなければ、190万年かかります。
ちなみに、この計算は190万年間1秒も休憩しないで数えたらの例えになります。 人類が誕生して約200万年ですから、人類誕生から数え続けてようやく一つの体の細胞が数え終わるというとてつもない数字ですので、1つの体にはそれだけとてつもない数の細胞があると想像できると思います。
今回のコラムでは、身体を1から作っている細胞とカイロプラクティックの関係性についてお伝えしていきます。
体を構成する細胞のサイズ
人体の細胞のサイズは約10~30㎛(マイクロメートル)で、平均すると17㎛となります。 マイクロメートルとはミリの1000分の1になります。
私たちの日常生活にある物で大きさを比較すると17㎛というのは、お米1粒の10000万分の1くらいの大きさになります。
細胞は、その種類によっても異なりますが、約65%が水分、約15%がタンパク質、約12%が脂質などで構成されています。 このように約65%が水分となります。
水分といっても、私たちが普段口にする水分とは形態が違います。 どろどろとしたゼリー状のもので細胞一つ一つは、ゼリー状の液体でくっつけて、その周りを脂質で囲んでいるという構成をしています。
このような細胞が集まって組織となり、各種組織がまとまることで臓器であったり、目や耳といった器官が形成され、器官が集まることで人体となります。
この器官と呼ばれるものは独自の形と機能を持っています。心臓は血液を送り出す筋肉組織、血液の逆流を防ぐ弁は繊維組織などが組み合わさり協力し合います。
臓器同士でも食物の消化・吸収・排出などを各器官で区別し役割をこなして身体の生命を維持しています。
最も早い寿命の細胞は24時間
細胞とは生命の最小単位なので、各細胞それぞれに寿命がありますが、ほとんどは細胞分裂で再生されます。 当然、人体を構成する細胞も生命体なので、寿命が来たら死を迎えます。 ただし、その長さは細胞によって異なります。
例えば、骨組織を作る骨細胞は25年~30年、肝臓を形成する肝細胞は約5か月、赤血球は約4か月、神経細胞は4~6週間で細胞としての一生を終えます。 また、胃の粘膜細胞は2~3日と、こちらはかなりの短命です。
細胞の中でもっとも寿命が短いのは、小腸の内側にある絨毛(じゅうもう)になります。絨毛を形成する細胞は、エスカレーター式に順々に突起の頂上まで押し上げられ、頂上に達すると剥がれ落ちて死滅します。
この細胞の誕生から剥落(はくらく)するまでの時間は24時間、たった1日の命となります。 ほとんどの細胞は、死滅したとしても、細胞分裂によってその死滅した分を補います。
しかし、脳細胞だけはそうした新陳代謝が行われません。 ただ、脳細胞が減っても頭が悪くなるわけではありません。 頭の良さは脳細胞同士のつながりが大切であり、年をとっても頭を使うトレーニングなどで鍛えることが重要となります。
カイロプラクティックが細胞に与える影響とは?
世界的にも著名な細胞生物学者ブルース・リプトン博士は、「遺伝子というものは設計図にしかすぎない、意識や環境が細胞をコントロールし、遺伝子のふるまいを変える」という事実を科学的に証明しています。
病気の最大の原因は、「習慣」を受け継いでいることにあります。子供は育った家庭の同じ習慣が無意識のうちに身について育ちます。特に健康に対する価値観などは家庭によってそれぞれ違いますが、同じ家で育った親と子ではとてもよく似ています。
皆さんの健康は、神経によって生命エネルギーが脳から身体へと振動して伝達されています。神経伝達が正常であれば、良い振動が細胞に伝わり悪い遺伝子を押さえつけ、良い遺伝子を多く発現させることが可能になります。
逆に、神経伝達に妨害が生じて悪い振動では、悪い遺伝子を多く発現させ、良い遺伝子を押さえつける原因となります。
脳は神経を通して身体の隅々の細胞と情報のやりとりをしています。神経には生命を維持するためのエネルギーが流れています。もし神経の流れに異常が起きると、脳は様々な内臓・器官を作る細胞の情報を把握することができなくなります。
そしてその状態が放置されると、身体のコントロールがうまくできず、様々な症状が現れます。カイロプラクティック・ケアを受けて神経の流れを正すことは、脳からの情報を100%得ることが可能になり、生命を維持するためのエネルギーが流れ、本来の細胞の機能が正常に行われます。
執筆者八木 俊樹
千葉県成田市出身。大学卒業後、空港で貨物の輸出入に携わる書類手続きなどの通関業務関連に従事。デスクワークの時間が長く、首を痛めて仕事・趣味に影響が出たことをきっかけにカイロプラクティックを受け、症状が改善。以後1年以上経っても首に痛みや不安が出ずに感動を覚える。同じような悩みを抱えている人が周りに多くいる中で、何かできることはないかという思いが強くなり、カイロプラクティックの世界に飛び込むを決意し、シオカワスクールへ入学。