薬で消した痛みは、また別の顔をして帰ってくる。
「頭が痛い…とりあえず薬を飲んで乗り切ろう」
忙しい毎日、そうやって痛みを抑え込んで頑張っている方へ。
その責任感と忍耐強さは、本当に素晴らしいと思います。
でも、もしその薬が「日常」になっているなら、
今日は少しだけ、あなたの体の声に耳を傾けてみませんか?
実は、私自身も元々、偏頭痛が昔は毎日に近いペースで発症していました。
今でも、PC作業を3〜4時間ぶっ通しで続けてしまうと、
頭痛が出やすくなります。
でも私は、その痛みを「自分の体が悪い」とは捉えていません。
「今の作業量だと私には負担がかかりすぎているんだな」
「少し休憩が必要だよ、と教えてくれているんだな」
そう自覚しているので、頭痛の予兆を感じたら必ず作業を中断します。
そもそも、今はそうなる前の予防として、1時間おきに一度立ち上がったり、少し歩いて休憩を挟むようにしています。
痛みは敵ではありません。
あなたを守るための、体からの大切なサインなのです。
痛みは「あなたを守るサイン」
以前、こんな患者さんがいらっしゃいました。
毎日10時間以上のデスクワークをこなすハードワーカーの方です。
最初は頭痛薬で痛みを散らして頑張っていましたが、 ある時から薬が効かなくなり、
気がつけば「耳鳴り」や「めまい」までもが襲ってくるようになりました。
これが、タイトルにある「別の顔をして帰ってくる」という意味です。
私はよく、痛みを「火災報知器」に例えます。
ジリジリと鳴るベル(痛み)は、「体が燃えてるよ!休んで!」という合図。
薬で痛みを消すのは、うるさいからといって報知器のスイッチを切るようなものです。
音は止まりますが、火(原因である疲労や負担)は消えていません。
無視された火は燃え広がり、今度はもっと大きな別のサインを出してくるのです。
問題の先送りからの脱却
誤解しないでいただきたいのは、
私は「薬は絶対ダメ」と言いたいわけではありません。
辛い時や生命が脅かされる時に、手術や薬が必要な場面は確かにあります。
ただ、一番怖いのは「問題の先送り」です。
これはカイロプラクティックを提供している
私たちも気をつけなければいけません。
「痛いからアジャストメントしてもらおう」
「アジャストすればいいでしょ。」
というような考え方は危険信号です。
カイロプラクティックだけで生活や体そもそもの負担を変えなければ、
それもまた一つの依存になってしまいます。
大切なのは、外側の対処(薬や施術)に頼りすぎず、
「なぜ、その痛みが起きたのか?」と内側に目を向けること。
私たちが伝えたい「インサイドアウトの健康文化」は
そのような考え方、そのものなのです。
治したのは、先生ではない
先ほどの患者さんは、その後劇的に頭痛が改善されました。
しかし、患者様が良くなった本当の理由は、
私のカイロプラクティックケアがきっかけかもしれませんが、本質はそこにはありません。
患者様自身も変わったからです。
「頭痛が起きそうだ」と感じたら、無理せず休む勇気を持ったこと。
座りっぱなしをやめ、スタンディングデスクを導入したこと。
ブルーライトカット眼鏡や、毎日のウォーキングを始めたこと。
私の体験と同じように、患者様もまた
「体の声を聞いて、生活を工夫する」という行動を選んだのです。
そのインサイドアウト(内側からの変化)こそが、本当の治癒を生みました。
カイロプラクティックはきっかけに過ぎないのです。
痛みは、あなたを苦しめる敵ではありません。
「もう少し自分を大切にして」と訴える、体からの愛あるメッセージです。
もし今、不調を感じているなら。
薬箱を開けたり、薬局に行くその前に、一度だけ深呼吸をして、
「私、少し無理しすぎてない?」と自分に問いかけてみてください。
その小さな対話が、あなたの10年後の健康を作ります。

執筆者関野 貴友
大阪府出身。19歳よりスポーツトレーナーの専門分野を学び始める。後に、鍼灸あん摩マッサージ指圧師の国家資格を取得。また、不眠症をはじめとした睡眠障害の研究に打ち込む。様々な治療法を調べるうち、塩川満章先生に出会い、先生の助言のもと、都内の鍼灸院に勤務と同時に、シオカワスクールに入校。カイロプラクティックの素晴らしさを再認識し、現在は塩川カイロプラクティックにて施術を行う。スクールではインストラクターも担当しており、後進の育成にも力を入れている。皆様にもカイロプラクティックの魅力を提供できますよう、尽力いたします。



