「夜間頻尿」と「腰痛」の意外な関係
夜中に何度もトイレで目が覚める。あるいは、朝までぐっすり眠れると思っていたのに、また尿意で起きてしまう。
そんな夜間頻尿や夜尿症の悩みを、腰痛と結びつけて考える方は少ないかもしれません。しかし、この二つには、身体の仕組み上、深いつながりがあります。
初めまして。副院長の高島克哉です。
私が塩川カイロプラクティックに入る前は、世田谷区で開業をしており、たくさんの慢性腰痛患者様と向き合ってきました。また、高齢者から学生まで、年代問わず多くの自律神経のお悩みにも寄り添ってきました。
寝ている時もトイレに行きたくて起きてしまう。一回ならいいものの、何回も起きてしまい、気づけば夜中まで眠れずにいる。
そんな経験はないでしょうか。
つらい時間ですが、まず知っておいてほしいことがあります。それは、その「夜間にトイレで起きてしまう」という感覚そのものが、身体からの大切なサインだということです。
膀胱は「筋肉」でできている
まず知っておいてほしいのは、膀胱は筋肉でできているということです。そして、その働き方は、自律神経によってコントロールされています。
副交感神経が優位なとき、身体はリラックスした状態にあります。このとき膀胱の筋肉もゆるみ、尿をたくさん溜めておくことができます。
一方、交感神経が優位になると、膀胱は収縮します。すると、本来溜められるはずの量を溜めきれなくなり、少ない尿量でも「トイレに行きたい」という感覚が起こりやすくなります。これが、夜間頻尿や夜尿症につながる仕組みの一つです。
本来、夜間は副交感神経が優位になり、膀胱がしっかりゆるんで尿を溜めておける時間帯です。ところが、何らかの理由で交感神経が優位な状態が続いてしまうと、夜間であっても膀胱が十分にゆるまず、貯蔵量が少ないまま何度も尿意を感じてしまうことになります。
骨盤のサブラクセーションが関わっている理由
骨盤の周辺は、副交感神経が働く領域と深く関わっています。
骨盤に本来の動きが失われた状態、つまりサブラクセーションが起こると、この副交感神経の働きに乱れが生じ、結果として交感神経が過剰に優位な状態になりやすくなります。交感神経の働きが過剰になれば、先ほどお伝えした通り、膀胱は収縮し、尿を溜めておく力が弱くなります。
そして、骨盤のサブラクセーションは、腰痛との関連も深いものです。つまり、腰痛を抱えている方の骨盤に、夜間頻尿や夜尿症の背景となっている機能の乱れが、同時に起こっている可能性があるのです。
腰の痛みと、夜間のトイレの近さ。一見すると別々の悩みに思えるこの二つが、骨盤という一つの場所でつながっていることがあります。
見過ごしてはいけない、別の原因もある
一方で、注意しておきたいこともあります。脊柱管狭窄症などによって神経の働きに影響が及び、膀胱や直腸の機能そのものに障害が起こることで、頻尿につながっているケースもあります。
トイレが我慢できない、歩行中に痺れて休まないと歩けないなどの場合は、まず医療機関での受診をおすすめします。夜間頻尿や夜尿症の背景にあるものをしっかりと把握した上でケアを受けることが何より大切です。
症状だけでなく、身体全体のつながりを見る
夜間頻尿や夜尿症は、年齢の問題として片づけられがちです。しかし、実際には、自律神経の働き、そしてその働きに影響を与える骨盤の機能が、深く関わっていることが多くあります。
塩川カイロプラクティックでは、全身の状態を5つのクライテリアと呼ばれる「科学的かつ再現性のある検査」によって丁寧に確認し、必要な場所に、必要なタイミングでアジャストメントを行うことで、身体が本来持っている自律神経のバランスを取り戻す手助けをしていきます。
腰の痛みと、夜間のトイレの回数。どちらも「歳のせいだから」「体質だから」と諦めてしまう前に、一度、身体全体のつながりを調べてみてください。

執筆者高島 克哉
神奈川県川崎市出身。
横浜市の整体院に勤務後、世田谷区で開業。
様々な治療法を模索し多くの講習会に参加している中で塩川雅士D.C.の記事を読んだことをきっかけにカイロプラクティックに出会う。
その後塩川カイロプラクティックで塩川満章D.C.、塩川雅士D.C.のアシスタントを務めながらシオカワスクールで哲学・科学・芸術を学ぶ。現在は塩川カイロプラクティック副院長として臨床に励みながらシオカワスクール講師を担当し、正統なカイロプラクティックを全国に広めるべく活動をしている。



