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化膿性脊椎炎&便秘

化膿性脊椎炎&便秘

「激しい腰の痛み」と「激しい腹痛」が発症し、救急車で運ばれる

10代男性
来院に至った経緯

4ヶ月前にサッカー部の練習をきっかけに「激しい腰の痛み」と「激しい腹痛」が発症し、救急車で運ばれる。その後、近所の整形外科から地域総合病院の紹介を受け、脊椎専門の病院にて骨折はないと診断を受けた。小児科専門の先生からは、自律神経失調症と診断された。

病院の治療での痛み止めの薬と湿布、そしてリハビリ通いで様子を見ていたが、3ヶ月が経過しても薬は手放せない状態で学校も休みがちになり、さらに痛みを避けるためか腰がミツバチの様に曲がってしまい、背骨には謎の突起物が現れるまでになった。

病院の先生に相談したが、MRIの予約の関係上1ヶ月後の検査になってしまい、このままではまずいと思い、他の治療法も探す事にした。

そんな時肩こりや腰痛治療のYouTubeを時々見ていたせいか、塩川満章先生の動画をたまたま目にする事になり、施術の様子をみて直観的に「これは本物だ」と感じ来院を決心した。

初診の状態
  • 01

    左への頭部の傾き

  • 02

    疼痛回避姿勢による腰部起立筋の過緊張

  • 03

    上部腰椎付近の隆起と炎症

経過と内容

初診時では、重度の痛みがあり、お辞儀をするような前傾姿勢になると激痛が出るため、座位とうつ伏せの姿勢がほとんど取れない状態であった。また、腰椎2番の骨が隆起し、その周辺の炎症が確認された為、腰部へのアプローチは避け、すぐに提携先の病院にてレントゲン撮影を依頼した。

その日にレントゲン画像を撮影し、レントゲン画像評価を行った。その結果、上部腰椎付近に異常が見つかったために、脊椎専門の病院にて感染症の精密検査を受けることを指示する。

初診時では、レントゲン画像評価を行った上で上部腰椎付近へのアジャストメントは避け、他の部位への最小限のアジャストメントで様子を見ることにした。特に腰椎の過剰な前湾カーブにより、横向きでの姿勢も困難な状態でかなり限定されていたため、アジャストメントは、最小限の圧で行った。

初回施術の帰りには10メートル歩くたびに息を切らしてはしばらく休み、杖をつきながらやっとの思いで歩いていた状態からほとんど杖が不要になった。また、ひどい便秘で苦しんでいたのも施術直後に解消したと報告を受けた。

その後、初診日を含め1週間で3回のアジャストメントを行った。3回目のアジャストメント後には、疼痛回避姿勢に大きな改善が見られ、初診時の痛みが10だとすると3まで軽減された。

その後、病院での精密検査で化膿性脊椎炎と診断され、進行性の感染症と診断された。治療のため3週間の入院をするため一時カイロプラクティックのアジャストメントは延期することになった。

その後、感染症の数値が落ち着き退院する。退院後には、病院で処方されたコルセットの装具による治療を行いながら、午前のみ学校に通学するところまで回復した。

初診時から1ヶ月後、病院から退院した直後からカイロプラクティックケアを再開した。状態も安定しているが、これまでの痛みによる生活環境の変化からかなりの筋力が低下した。そのために、学校から帰宅するとかなりの疲労感でベットに横になって休まなくてはいられない状態であった。

7週目(7回目のアジャストメント)には、日常生活での支障をきたすことはなくなり、学校から帰ってきた時の疲労感も改善してきている。

またサッカーの練習ができるように現在は、週1度のケアを継続していく。


考察

今回のケースでは、初診時にカイロプラクティックケアが有効なのか、それとも医療による治療が優先なのかを見極めることが重要であった。結果、医師の診断では化膿性脊椎炎という感染症から起きる急性の問題であった。化膿性脊椎炎とは、感染した細菌が血流によって脊椎に運ばれることで化膿する病気になります。特に、椎間板における終板には、細菌が好む糖分が多く含まれるために、一度感染して放置しておくと細菌により椎骨の破壊が起こり、圧迫骨折のように椎骨が潰れる状態になってしまう。

初診時から仙骨という身体の土台となる部位へのアジャストメントを行ったことで、感染が起きている上部腰椎部位への負荷を軽減させたことで、腰痛の改善に繋がったと考えられる。また、併発していた便秘では、副交感神経に絞ってアプローチしたことで改善に繋がったと考えられる。

胃腸は副交感神経が優位なときに活発になり、交感神経が優位になりすぎると腸の蠕動運動が低下します。 例えば人間は過度なストレスを受けると、そのストレスに抵抗するために交感神経が刺激されます。

交感神経が過剰な状態が続くと大腸の蠕動運動は低下し、便は大腸に停滞して水分はどんどん奪われ便が出にくい環境になります。 その結果、大腸内で悪玉菌が有害物質を産生し、腸内ガスが発生してお腹が張ることがあります。 また腸内の有害物質によって血液が汚れ、背中や顔などに吹き出物やアトピー性皮膚炎が発生することもあります。

このような場合は、副交感神経サブラクセーション(後頭骨~C5、骨盤)によって交感神経が過剰になっています。 副交感神経サブラクセーションへのアプローチを絞って行ったことで、副交感神経が刺激され、腸の蠕動運動を活発にし、便秘の改善に繋がったと考えられる。

今回のケースでは、アジャストメントを行う前にレントゲン撮影を依頼することで禁忌を早期に発見することができた。また、医師との連携を取ったことで感染症が進行することなく、早期の改善に至ったと考えられる。

塩川 雅士D.C.

執筆者塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

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