なぜ、ちゃんと通っているのに不安が消えないのか? / 健康を「外に預ける」ことで起きていること
健康を外に預けすぎた私たち
「定期的に通っているのに、どこか不安が残る」
「前より楽にはなったけれど、安心しきれない」
「また悪くなるのでは…と考えてしまう」
こうした気持ちを、抱いたことはありませんか?
実はこれは、とても多くの患者様が感じていることです。そしてそれは、あなたが弱いからでも、心配性だからでもありません。
不安の正体は「体」ではなく「考え方」にある
痛みが軽くなった。
動きやすくなった。
検査では問題がない。
それでも不安が残るとしたら、問題は体そのものではなく、健康の捉え方にある場合があります。
私たちは長い間、
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健康は、専門家が判断するもの
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体は、悪くなるもの
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何かあったら、誰かに治してもらうもの
という考え方の中で生きてきました。
インサイドアウト健康文化では、この状態を「健康を外に預けすぎた状態」と捉えています。
「自分の体なのに、よく分からない」という感覚
日々の臨床でよく耳にする言葉があります。
「自分の体なのに、どうなっているのか分からないんです」
これは決して、患者様の感覚が鈍っているからではありません。
それだけ、これまで一生懸命、体を“任せること”を続けてこられた証拠です。
ただその一方で、自分の感覚よりも、外の判断を優先する習慣が身についてしまった結果でもあります。
インサイドアウト健康文化が大切にしている視点
インサイドアウト健康文化では、健康をこのように考えます。
「健康とは、誰かに保証してもらうものではなく、自分の体と信頼関係を築いていくもの」
体調の良し悪しを、すべて誰かに委ねるのではなく、
・今日は少し疲れている
・今日は無理をしない方がよさそう
・今は休むタイミングだ
そんな自分の感覚を取り戻していくことが、不安を減らしていく大切な一歩になります。
塩川満章D.C.から、塩川雅士D.C.へ受け継がれてきた考え方
塩川カイロプラクティックの創始者塩川満章 D.C. は、長年の臨床の中で、一貫してこう語ってきました。
「あなたの身体を作った力が身体を癒す」
だからこそ、体を無理にコントロールするのではなく、体の反応を尊重し、待つ姿勢を大切にしています。
アジャストメントは「安心を与えるため」ではありません
少し意外に感じるかもしれませんが、アジャストメントの目的は、不安を一時的に消すことではありません。
アジャストメントの目的は、
「体が本来の働きを取り戻しやすくなる“環境”を整えること」
体の内側にある力が動き出すと、少しずつ自分の体の変化に気づけ、無理をした時に分かり、回復のペースを信じられます。
この感覚が育つことで、不安は自然と小さくなっていきます。
不安が減っていく人に共通していること
不安が少しずつ減っていく方には、ある共通点があります。それは、「自分の体の感覚を、信じ始めている」という点です。
今日はここまでにしておこう、今日は少し休もう、今日は調子がいいな。
そんな小さな気づきを大切にすることで、体との信頼関係が育っていきます。
健康は「任せきり」から「共に育てる」へ
インサイドアウト健康文化が目指しているのは、「治してもらう」健康から「体と一緒に育てていく」健康への転換です。
塩川カイロプラクティックでは、この考え方を、患者様の日常に根付かせていきたいと考えています。
もし今、「少し体に任せすぎていたかもしれない」、「自分の感覚を後回しにしていたかもしれない」
そう感じたなら、それはとても大切な気づきです。インサイドアウト健康文化は、不安を無理に消すものではありません。
体を信じる感覚を、少しずつ取り戻していく文化です。
さらに深く知りたい方へ
この記事でお伝えしたインサイドアウト健康文化の考え方は、塩川カイロプラクティックだけの特別なものではなく、日々の暮らしの中で、誰もが育てていける健康観です。
より深く、「体の内側と向き合うこと」「からだの声に耳を傾ける日々」について綴った連載を、NOTEでも公開しています。
日常の中でインサイドアウト健康文化を実践するためのヒントとして、ぜひご覧ください。
▶︎ インサイドアウト健康文化 ― からだの内側に還る日々
https://note.com/masashi_1212/m/m853ab17e7caa



