数年前から夜に起きなければならない環境で生活をしていた
数年前から夜に起きなければならない環境で生活をしていた。その習慣がきっかけに熟睡することができないことが多くなり、何日も続くと動悸とめまいが出るようになった。2ヶ月前から不眠が頻繁になり、心配になったので友人の紹介で来院する。
背中全体の筋肉は硬直し、血流が悪い状態
不眠のためくらい表情と顔面のこわばり
サーモグラフィー(体表温度の検査)では、全体が低体温
上部頚椎の筋の緊張と可動域制限
問診と様々な検査から初回は、上部頚椎(副交感神経支配)のアジャストメントを行った。その夜は起きることなくぐっすり寝ることができた。しかし、数日過ぎると熟睡できる日と不眠を繰り返す日々が続いた。
ケアを始めてから1週間後(2回目のアジャスト)には、1週間は睡眠の質も良好だったが、その後また熟睡と不眠を繰り返す日々が続いたが、最初に比べると睡眠の質に大きな改善が見られた。2週間後(3回目のアジャスト)には、状態の大きな改善が見られ、現在は月2回程度のメンテナンスを行っている。
夜に起きなければいけない環境によって体内時計のバランスが徐々に乱れ、また副交感神経のサブラクセーションによって交感神経が優位になってしまったことで不眠症に。
交感神経が優位になると、血管が収縮し、体表温度は低くなり、筋肉のこわばり、血流の低下など様々な身体のシグナルが現れてきます。また、交感神経が優位になるということは、緊張状態が続いているということなので、夜になっても緊張が続き夜中に起きてしまうということが出てきます。
副交感神経サブラクセーションが取り除かれたことによって本来の自律神経のバランスが正常になり睡眠ができるようになったと考えられます。
執筆者塩川 雅士D.C.
1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。