塩川カイロプラクティック塩川カイロプラクティック

突発性のめまい

突発性のめまい

悪天候の日には症状がさらに悪化して身動き一つ取れなくなる

40代男性
来院に至った経緯

10年前、4年前、1年前と3回立て続けに交通事故を経験。その後遺症からか突発性のめまいが止まらなくなった。ラーメン屋を経営しているが、めまいの症状が酷く出ると厨房に立つこともできなくなり、お店を休業する日が多くなった。めまいが出ると世界が回るような感じで立っていることが困難な状態になるほどだった。

症状は酷くなるばかりで、次第に頭痛や吐き気にも襲われるようになった。この頃には朝起きてから夜寝るまで常にめまい、頭痛、吐き気の症状があった。

悪天候の日には症状がさらに悪化して身動き一つ取れなくなる日々が続いていた。また睡眠の質も悪く、寝ても寝ても疲れが取れなかった。お店はおろか日常生活にも支障をきたすようになり、1年前に病院で脳脊髄液減少症と診断されて手術を受けた。

頭痛や吐き気の症状は軽減したものの、乗り物(車や電車)に乗ると突然めまいが襲ってくる症状は改善されることはなく、友人の紹介で塩川カイロプラクティック治療室に来院する。

初診の状態
  • 01

    頚部、背部、腰部の過緊張

  • 02

    頭部(上半身)の過度な傾き

  • 03

    頚部と右仙腸関節の可動域制限

経過と内容

初診時の状態は、当院まで電車に乗って来るのも大変な状態だった。途中、めまいに襲われ休憩をはさみながら来院された。検査では過剰な体の傾きや首~背中~腰の筋肉が過緊張の状態だった。首と右骨盤には明らかな可動域制限が見られ、昇降式のテーブルに乗り降りするだけでめまいの症状が現れた。

体表温度検査では上部頸椎と腰骨盤部に顕著な温度差があった。レントゲン評価では腰と首の椎間板の段階は慢性的なD5レベルと判断した。また骨盤の強い傾きも見られた。明らかな慢性度合から初期集中期の段階では週3回のケアを提示したが、お店の休みが週1日しかなかったため週1回のケアから開始した。

ケアを始めて4週後(4回目のアジャスト)には、骨盤が徐々に安定してきたが、頚部には以前として緊張状態が見られた。8週後(6回目のアジャスト)のには、めまいの症状の頻度は減って来たものの、電車内でめまいが止まらなくなることもあった。

10週後(8回目のアジャスト)には、めまいの症状はまったくでなくなった。この頃には乗り物に乗っても問題はなくなり、お店を休む事もなくなった。また睡眠の質も向上し、今までの慢性的な疲労が一晩寝ればぬけるようになっていた。現在は、月2回に間隔を空けてカイロプラクティック・ケアを続けている。


考察

今回のめまいの原因は脳へ体の情報が正しく伝わらず、その体と脳の感覚の不一致がめまいの原因と考えられる。毎日の厨房作業で中腰の姿勢が続き、首や腰の椎間板に負担がかかっているところで3度の交通事故に遭い、首~背中~腰と過緊張状態となっていた。

レントゲン評価でも椎間板は慢性的なD5レベルで10~15年以上、負担がかかっていたものと考えられる。アジャストメントによりサブラクセーションが取り除かれ、体の情報が脳へ届いたことによりめまいの改善に繋がったものと考えられる。

また、脊柱全体(背骨と骨盤)が整うことにより、骨格で体を支えられるようになった結果、首~背中~腰の筋肉の過緊張も解消された。めまい以外に睡眠の質にも向上が見られた。いつめまいが襲ってくるかも分からない恐怖と戦いながらお店を経営されていたのは相当なストレスだったと思うが、症状に怯えることもなくなり、過緊張状態だった体もリラックスできたことで睡眠の質も向上された。

心と体は常に繋がっているが、脳と体を繋ぐ神経機能が改善したことでめまい以外にも良い影響があったと考えられる。

前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。2007年から2016年の間、某大手運送会社で統括運行管理者として勤務。その中で遭遇した数多くの事故を通じて、命の尊さや体調管理の重要性と向き合う。歩けないほどの腰痛に見舞われるが、カイロプラクティックを受け改善。カイロプラクティックを学ぶことを決意しシオカワスクール入学にする。現在は塩川カイロプラクティック治療室で副院長として施術を担当し、地元である神奈川県藤沢市での施術も行っている。また48年続くシオカワスクールでは講師/インストラクターを担当し、後任の育成にも力を入れて活動している。

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