塩川カイロプラクティック塩川カイロプラクティック

生理痛

生理痛

2ケ月に1度酷くなっていた生理痛が毎月に強くなった

30代女性
来院に至った経緯

生理が始まったときから2か月に1度、生理痛がものすごく強くなる。当初からだったので、そういうものかと何も対処せずに痛みが強くなる前に薬を飲んで対処していた。3か月前から急に今まで飲んでいた薬が効かなくなってしまった。仕事にも行けないほど生理痛が酷くなり、これまでは2か月に1度酷くなっていた生理痛が毎月痛みが強くなった。また、固い所に座ると骨盤の骨が痛いと感じるようになり、生理のときには普段は感じない腰痛も感じるようになった。

小さい頃から手足が冷たいなと感じていたが、高校生になると冷え性が本格的に酷くなり、真冬は手足など末端が冷たくなりすぎて夜眠れないこともあった。社会人になって温泉が良いと聞き、近所に温泉があったので頻繁に通ってみたが、まったく変化が感じられなかった。

4年前から頭痛が頻繁に出るようになった。夕方から夜にかけて出ることが多く、ズキズキしたり、ドクンドクンと脈打ったり、頭全体がギューと締め付けられたりと日によって頭痛の質が変わった。出る箇所もさまざまでこめかみに出ることもあれば、額に出ることもあれば、目の奥が痛くなったり、後頭部が張ったりとさまざまだった。特に低気圧の日は顕著に頭痛を感じて強めの頭痛薬を飲んで対処していた。

このまま薬を飲み続けることに不安を覚えていたところ当院のホームページを見つける。カイロプラクティックは初めてだったが、ここなら治るかもという想いで来院された。

初診の状態
  • 01

    正中仙骨稜の明らかな浮腫感と強い圧痛点

  • 02

    腰部起立筋の過緊張

  • 03

    上部頚椎の硬直と後頭部の過緊張

経過と内容

初診時の状態では、正中仙骨稜の明らかな浮腫感と強い圧痛点が確認された。体の土台である骨盤の中でも中心部位の仙骨の不安定から腰部に負荷がかかる状態が続いていた。その不安定を保護する為に腰全体の筋肉を緊張させて体を保護している状態が慢性化されたことで、後頭部にも筋の硬直が見られた。

レントゲン評価では椎間板の段階は慢性的な部分は確認されなかったが、骨盤(特に仙骨)の傾きも見られたため初期集中期の段階では週1回のケアから開始した。

ケアを始めて3週後(3回目のアジャスト)に生理が来たが、まだ薬は手放せないものの仕事に行けないほどの生理痛は感じなくなった。また、いつも生理の時だけ感じる腰痛もまったく気にならなかった。4週後(4回目のアジャスト)には、体全体がポカポカすると感じるようになって、睡眠の質が良くなってきた。そして、明らかに頭痛の頻度が減ってきた。この段階でケアのペースを2週間に広げることができた。

6週後(5回目のアジャスト)には、頭痛はほとんど感じなくなり、低気圧の日でも頭痛薬を飲まなくてもよくなった。8週後(6回目のアジャスト)には、生まれて初めて生理痛を感じなくなり、薬は一切飲まなくてもよくなった。

10週後(8回目のアジャスト)には、症状のほとんどが解消され、ケアのペースも3週間に広げることができた。 またこの頃から寝起きは体がポカポカしていると感じるようになりスッキリと目が覚めるようになった。13週後(9回目のアジャスト)には、前回感じなかった生理痛は2か月に一度だけ感じる元の生理痛に戻っただけなのではという不安もあったが、まったく感じることがなく薬も一切いらなくなった。

現在は症状もすっかりと落ち着いたが自身の身体のメンテナンスとして1カ月に1度のカイロプラクティック・ケアを続けている。


考察

今回の生理痛の問題は、骨盤部(特に仙骨)の歪みから子宮や卵巣と繋がる神経機能に異常をきたし、ホルモンバランスが乱れていたことが原因と考えられる。脳が子宮や卵巣の状態を正しく把握できなくなるとエストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌が正しく行われなくなるが、生理痛が酷くなるケースとしてはプロスタグランジンというホルモンが関係している。

また、生理のときだけ感じていた腰痛は、体の土台となっている骨盤(特に仙骨)の不安定から腰部に必要以上の負担がかかり、腰部の神経に大きな負荷がかかっていたことが原因と考えられる。特に骨盤部や上部頚椎の神経は副交感神経によって支配されており、副交感神経の流れの妨害(サブラクセーション)は、交感神経を過剰にさせる原因となる。生理痛以外にも感じていた頭痛、冷え性など神経機能に異常をきたしていた影響から様々な自律神経のバランスの乱れが起こり症状が出ていたと考えられる。

交感神経が過剰に働くと体内の血液を体幹部へ集める作用が働き、手足など末端に血液が行き届かなくなり末端冷え性に繋がってしまう。 また出る箇所や質が日によって変わる頭痛は交感神経が過剰に働きホルモンバランスが乱れてしまった人の特徴でもある。

アジャストメントによりサブラクセーションが取り除かれ、体の情報が脳へ届いたことで生理痛、頭痛、冷え性の改善に繋がったと考えられる。

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。2007年から2016年の間、某大手運送会社で統括運行管理者として勤務。その中で遭遇した数多くの事故を通じて、命の尊さや体調管理の重要性と向き合う。歩けないほどの腰痛に見舞われるが、カイロプラクティックを受け改善。カイロプラクティックを学ぶことを決意しシオカワスクール入学にする。現在は塩川カイロプラクティック治療室で副院長として施術を担当し、地元である神奈川県藤沢市での施術も行っている。また48年続くシオカワスクールでは講師/インストラクターを担当し、後任の育成にも力を入れて活動している。

症例一覧へ戻る
pagetop