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メニエール病

メニエール病

一度ひどいめまいが起きると、起きていることもできないくらい寝込んでしまう

50代男性
来院に至った経緯

1年前からメニエール病と診断され、常時めまいが起きるようになった。特に気圧の変化に敏感で低気圧から急に高気圧にある時にめまいや耳鳴りが起きることがあり、一度ひどいめまいが起きると、起きていることもできないくらい寝込んでしまことがある。

現在はめまい専門医で診療を受け、めまいの頻度や回復までの時間は早まってはいるものの、治癒に至らず奥様の紹介で来院する。

初診の状態
  • 01

    右上部頚椎付近のしこりと硬直

  • 02

    頚部全体の体表温度の乱れ

  • 03

    頭部の前方移動

経過と内容

レントゲン評価では、慢性的な椎間板は見当たらなかったが、頚部の体表温度の乱れと、症状の状態を考慮したうえで、初期集中ケアでは、週2回から始めることとなった。

1回目のアジャストメント後、めまいの症状が軽減し、耳鳴りも右から左に移動する変化が見られた。ケアを始めて2週後(4回目のアジャスト)には、天候の変化による低気圧が症状の悪化を促すものの、薬を服用しなくても耐えることができるようになった。

その後も週2回を3ヶ月間(合計20回のアジャスト)継続してケアを行った結果、天候の変化でめまいや耳鳴りが悪化することはなくなった。その後は、週1回のケアに移行し、半年後には、めまいや耳鳴りは完全に解消した。現在も月に数回のケアを継続している


考察

レントゲン評価で慢性的な状態な椎間板は見つからなかったが、重度のめまいによって日常生活に支障をきたしていたために、早期の改善を目標にしてケアを開始した。特に初診日に様々な検査の結果、右上部頚椎付近(頚椎2番)に体表温度の乱れや可動域制限が確認された。

頚椎2番へのアジャストメントを行ったことによって、神経伝達が改善されたと同時に右上部頚椎付近の硬直やしこりも軽減していった。

めまいの原因として考えられるのが、自律神経が乱れ、すなわち交感神経と副交感神経のスイッチのオンとオフがうまくできない事によって、三半規管の中のリンパ液が必要以上に生産されていることや、吸収が必要以上に阻害され、リンパ液が増加し、むくんでいる状態になります。その結果、体が動いていないのにリンパ液が動いてしまい、“体が動いている”と勘違いし、めまいのような症状が現れることがあります。

サブラクセーションが取り除かれ、脳と身体の神経サイクルが正常になり、そして自律神経のバランスが正常になり改善に向かったと考えられる。今回のケースでは、1年前からメニエール病と診断され、めまいや耳鳴りで専門の病院でケアを受けていたことで、定期的な運動や禁酒などの生活習慣を徹底していたこともいい結果につながったと考えられる。

塩川 雅士D.C.

執筆者塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

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