カイロプラクターは神経の流れを整えることを目的としている『神経』と『脳』の専門家となります。 人間の脳を “発電所” とすると、全身に広がる神経は街中に張り巡らされている “電線” のようなものとなります。 では発電所である脳の中で、電線の役割をしているものとはなんでしょうか? 今回のトピックでは脳の中で電線の役割を果たしている『シナプス』について触れていきます。

脳の中で情報伝達を助けている『シナプス』とは?

私たち人間の脳は体に対して様々な指令を出します。 その指令は電気信号となって体の各組織に送られますが、その電気信号を伝えているのが神経となります。 脳が発電所に例えられえるのは、このように電気信号を全身に送っているからです。 この電気信号は脳から体の各組織への一方通行ではありません。 体の各組織から脳へも電気信号が送られています。 もちろん、その電気信号も神経を通して脳まで伝わります。 つまり人間は神経の流れなしでは生きていけないということになります。

脳の中で、体に広がる神経の役割を果たしているものを『シナプス』といいます。 脳は神経細胞が集まってできています。 この脳の神経細胞のことをニューロンといいますが、その神経細胞の数は小脳だけでもおよそ1000億個といわれています。 一般的な成人の脳の大きさは1400~1500㏄ほどです。 人間が他の動物よりも賢いのは大脳皮質が大きいからだと言われていますが、人間の大脳皮質の数はおよそ100~180億個と個人によってかなりばらつきがあります。 ちなみにかの天才、ハンス・アルベルト・アインシュタインの脳は死後解剖で1230㏄ほどだったといわれています。 アインシュタインは長寿だったため晩年は加齢の影響で脳が委縮したとも考えられますが、それでも脳の働きや思考力には大きさとはそれほど関係がないといえそうです。 脳は大きく分けると、大脳、小脳、脳幹と3つの部位に分かれますが、それぞれが独立して働いているわけではなく絶えず連携を取り合い、全身の各組織に指令を出しています。 シナプスはその連携を取り合うのにとても重要な組織となります。 シナプスの数は大脳皮質だけでもおよそ125兆個もあるといわれています。 つまりシナプスの数は脳の神経細胞のおよそ1万倍もあるということになります。

脳のある部位で得た情報を電気信号として受け取ったシナプスは、細胞と細胞の繋ぎ目で次のニューロン(脳の神経細胞)へ電気信号を伝えます。 脳はこの繰り返しで情報をまとめることによって、体の司令塔として機能することができます。 実はこのシナプスとシナプスの間には1ナノメートルという超微小な隙間があります。 ナノメートルとは10億分の1メートルのことです。 人間の目では絶対に確認することができないほどの僅かな隙間ですが、この隙間がある影響で通常の電気信号では情報が次に神経細胞に届きません。 そこで情報を受け取ったシナプスは電気信号を『神経伝達物質』というものに変換して次の神経細胞へと情報を届けています。

シナプス間で作られる重要な3つの神経伝達物質

シナプスはニューロン(脳の神経細胞)の隙間を飛び越えて情報を伝える為、電気信号を神経伝達物質というものに変えています。 この神経伝達物質とは『脳内ホルモン』のことで、これまでの研究で60種類以上の神経伝達物質が発見されています。 この神経伝達物質の中でも三大神経伝達物質といわれるほど重要なのが、『セロトニン』・『ドーパミン』・『ノルアドレナリン』の3つとなります。 セロトニンは体全体の90%が腸で作られていて、脳で作られているのは全体のわずか2%ほどです。 しかし、このたった2%が人間の精神に大きく影響すると言われています。 主な作用としては感情のコントロールであったり、食欲のコントロールであったりします。 別名・幸せホルモンと呼ばれているように、幸福感を感じるホルモンとしても有名で、不安や緊張を取り除いてくれる役割もあります。 ドーパミンは意欲や食欲などの源となります。 このドーパミンの働きにより人間は意欲的に活動することができますが、ドーパミンが過剰に分泌されるとアルコール・ギャンブル・薬物などの依存症の原因となってしまいます。 ノルアドレナリンは人間の思考力や集中力に関係しているホルモンとなります。 活発に動くために必要なホルモンですが、このホルモンの分泌が多すぎるとイライラしたり、夜眠れなくなったりします。 これらの脳内ホルモンの分泌は多すぎても、少なすぎても体には悪影響となります。 適切な量・つまりはホルモンバランスが重要となります。

カイロプラクティックで豊かで柔軟な思考を手に入れましょう!

人体の中の最重要臓器である脳。 重要なのは分かるけど何がどう重要なのでしょうか。 例えば脳を “発電所” とすると体の中にある各臓器は一軒一軒の “家” となります。体中に張り巡らされた神経はいわば “電線” の役割をしていて、脳から体、体から脳への情報を電気信号に変換して伝えています。 これが大まかな体内の情報のやり取りであり、人間の自然治癒力が働くためにかかすことのできない機能となります。 脳をはじめとする体の各臓器からはホルモンが分泌されていますが、各臓器が単体で働いているわけではなく、脳から受け取った情報を元にしながら体内のホルモンバランスを整えています。 その情報のやり取りに必要なものが神経となりますが、背骨や骨盤が歪むことにより神経のサイクルが乱れてしまえば、体の各組織は正しい情報を受け取ることができなくなり、結果ホルモンバランスを乱してしまいます。 こうしたホルモンバランスの乱れは自律神経の乱れといわれるものとなります。 自律神経とは体が活動する時に働く交感神経と、体が休まるときに働く副交感神経のこととなります。 ホルモンバランスを整えるには、カイロプラクティックで神経のサイクルを整え、交感神経と副交感神経のバランスを調節することが重要となります。 人間は神経機能が働いていなければ生きてはいきません。 酸素を取り込むのも、栄養を取り込むのも、心臓が動いているのも、すべて神経機能が働いているからこそです。 この神経機能が正常に働いていると、脳の中にあるシナプスではどのようなことが起きているのでしょうか。 よく将棋・囲碁・麻雀などが認知症の予防に良いといわれますが、それは指先を使いながら思考をするという、脳にとっての刺激が絶えず続く遊戯だからです。 シナプスの役割とは脳の神経細胞同士を結合させることとなります。 神経細胞はこのシナプスがあるおかげで細胞同士が手を取り合うようにして連絡を取り合い『脳』としての機能を果たします。

私たち人間には自然治癒力というものが生まれつき備わっていますが、脳の神経細胞であるニューロンが壊れてしまった場合、脳はどのように脳自身を治癒するのでしょうか。 実は壊れてしまったニューロン(脳の神経細胞)は元には戻りません。 しかしここでもしっかりと人間の自然治癒力が働いているのです。 ここで活躍するのがシナプスです。 シナプスには軸索と呼ばれる突起があり、その突起が枝分かれしてニューロン(脳の神経細胞)同志を繋いでいます。 ニューロンは一日に10万個死滅しているといわれていますが、死滅したニューロンに繋がっていたシナプスは別のニューロンに枝を伸ばして情報のやり取りをしているのです。 このシナプスは刺激すると、どんどん活性化して枝を伸ばしていきます。 たとえ高齢であったとしてもニューロン同士をつなぐシナプスのおかげで高い思考力を維持することができるのです。 自然治癒力とは『治る力』であり、つまりは『生きる力』となります。 この『生きる力』に年齢は関係ありません。 5歳の人も、80歳の人も等しく働く力となります。 確かに若い人と比べると、高齢の人は思考が終わるまでの時間がかかることがありますが、これはシナプスから出る枝が伸びた結果といえます。 それは決して悪いことではありません。 シナプスから伸びた枝のおかげで、若い人にはない神経回路を得られるメリットができます。 それが【経験】といわれるものです。 確かに年齢を重ねれば、若い頃と比べて体力は落ちるかもしれません。 しかしシナプスが伸びて新たな神経経路ができることによって、それが脳に蓄積される【人生の経験値】となり人間はいくつになっても成長できるのではないでしょうか。 シナプスは体から受け取った電気信号から刺激を受ける事によって、どんどん枝分かれして新たな神経回路を作ってくれます。 つまりカイロプラクティックで神経のサイクルを整えて、体の情報を脳へ届けるということは、シナプスの成長にも繋がり、たとえ年齢を重ねても新たに作られた神経回路によって柔軟な思考ができる脳を維持できるということです。 脳は決して間違いを犯しません。 カイロプラクティックでは、脳と体の各部を繋ぐ神経に着目し、神経の圧迫を的確に取り除いて本来あるべき神経のサイクルに正していきます。 あなたの体を治癒しているのは他の誰でもないあなた自身の脳になります。 皆さんもカイロプラクティック・ケアを取り入れて、自然治癒力を高めるだけでなく、シナプスの成長をも促し、いつまでも豊かで柔軟な発想ができる脳を手に入れましょう!

塩川カイロプラクティック治療室
スタッフ 前田 一真