腸のデジタルX線を使用したぼかした背景に女性
新型コロナウィルス(COVID-19)で免疫力が注目されていますが、人間の免疫の一つには大腸の中に生息する腸内細菌が関係しています。

腸内フローラと聞くと「お腹の調子を整えて便通を改善する」というイメージを持たれている方も多いと思いますが、実は免疫力にも大きな関係があります。

ではカイロプラクティック・ケアを受けることで腸内環境にはどのような影響を与えることができるのでしょうか? 今回のコラムでは、大腸とカイロプラクティックの関係性について解説していきます。

大腸がんのリスクと姿勢の関係性

実は、普段の姿勢が大腸がんのリスク増加と密接な関係があることが分かっています。 その姿勢はというと『座りっぱなし』の姿勢になります。

なぜ『座りっぱなし』だと大腸がんのリスクが増加するのでしょうか。 さまざまな要因が考えられますが、一つは胆汁が関係しています。

肝臓で作られ胆のうで濃縮される胆汁は、腸で増えすぎた細菌を殺菌する作用があります。 しかし『座りっぱなし』の姿勢が続くと、胆汁がうまく機能しなくなり細菌が増殖してしまいます。

さらに私たちの体は常に代謝を行っていますが『座りっぱなし』の姿勢が続くと下半身の筋力が低下し代謝能力も衰えてしまいます。

悪循環は続き、例えばデスクワークを長時間続けていれば、自然と猫背の姿勢になり全体的な代謝が衰えてしまいます。
その結果、体脂肪を燃焼させるホルモンも不活性となり肥満や生活習慣病など、さらなる悪循環につながってしまいます。

この『座りっぱなし』の姿勢というのは、カイロプラクティック・ケアにおいても良い姿勢とはいえません。 私たちの背骨には、骨と骨の間にある椎間板というクッションの部分があります。

この椎間板は普段の生活の中で圧力がかかっています。 立っていたり、歩いていたりする姿勢でかかる圧力が1だとすると、座っている姿勢では1.7倍も圧力が増してしまいます。

椎間板の代謝には適度な圧力が必要ですが、過剰な圧力が加われば椎間板の損傷につながり、その結果として何よりも重要な神経系の負担に繋がってしまいます。

『座りっぱなし』の姿勢をできるだけ避けるようにして30分に一度でも立ち上がってその場で足踏みをするだけでも、神経系への負担を減らし、大腸がんのリスクも低下させることができるようになります。

大事なことは『同一姿勢を続けない』ということになります。

たったこれだけで体の機能でもっとも必要な神経機能を守ることができ、結果大腸がんのリスクも軽減させることができるようになります。

自律神経が乱れることによる悪玉菌の増加

私たち人間の腸内環境は腸内細菌によって支えられえています。 腸内細菌とは善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3つがあり、その総数はなんと1000種類で100兆個以上と言われています。

腸壁にびっしりと生息していてお花畑(フローラ)のように見えることから腸内フローラと呼ばれていて、その総重量は1.5㎏にもなります。

善玉菌は体に良い影響を与える菌で、ビフィズス菌や乳酸菌などが代表的で現在分かっているだけでも350種類以上もあります。 主な作用としては、ビタミンの合成・消化吸収の補助・感染防御・免疫力の向上などがあります。

悪玉菌は健康を害するものが多く、ウェルシュ菌・ブドウ球菌・大腸菌などがあります。 主な作用としては、腸内腐敗や細菌毒素の産生や発ガン物質の産生やガス発生などがあります。

日和見菌は腸内の善玉菌と悪玉菌の優劣によって働きがまったく異なり、バクテロイデス・大腸菌や連鎖球菌などがあります。

腸内で善玉菌が優勢のときは大人しくしていますが、ひとたび悪玉菌が優勢になると一気に悪玉菌に加勢して腸内環境を悪化させてしまいます。

つまりは腸内細菌のバランスが大切で、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7が理想的とされます。 善玉菌が多くても、悪玉菌が少なすぎても腸内環境は悪化してしまいます。

この絶妙なバランスは自律神経にも似ています。 自律神経とは、人間が日中活発に活動するときに働く交感神経と、夜休息するときに働く副交感神経があります。

腸内細菌と同じようにどちらかが優勢であればいいというものではなく、バランスが大切になります。

実は、この自律神経の乱れが腸内環境にまで関わっているというのはご存知でしょうか。 自律神経が乱れると悪玉菌が増えると言われています。

空腹時におなかがぐぅ~となった経験は誰でもあると思いますが、このときおなかの中で何が起きているかというと腸が大きく収縮し、腸内のお掃除をしています。

この働きを消化管収縮運動と言います。 この運動によって腸内のお掃除をするときに、殺菌性のある消化液が不要な悪玉菌を処理し、腸内環境を整えてくれます。

腸のぜん動運動は、腸管神経によってコントロールされています。 このぜん動運動の動き自体は、腸管神経と連携をしている自律神経を通して指令を得ています。

交感神経が働くと、腸の動きは抑えられます。 逆に副交感神経が働くと、腸の動きが活発になります。

ところがこの自律神経のバランスが乱れると、おなか(腸管)の動きが正常にコントロールできなくなります。 自律神経の乱れが悪玉菌の増加に繋がるというのは、消化管収縮運動が正常に機能しなくなって不要な悪玉菌の処理ができない状態ということになります。

カイロプラクティック・ケアと腸内環境の関係性

一般的な自律神経の乱れは、ストレスや睡眠不足や不摂生などが挙げられますが、これらは根本原因ではありません。

まず重要なのは神経の流れが正常であるかが重要になります。 確かに過度なストレスは人体には悪影響となりますが、神経の流れが正常であれば、人間は本来ストレスに対抗するためコルチゾールというホルモンを分泌します。

睡眠不足も同じことで神経の流れを正常にし、休息時にしっかりと副交感神経が働いてくれれば質の高い睡眠を取ることができます。

暴飲暴食などの不摂生がたたっても、人間には本来排泄機能があり不要なものは体外へ排出します。 一般的には腸内環境を整えるのに納豆やヨーグルトなどの発酵食品が有効だといわれていますが、これらの食品もしっかりと消化や吸収を行い体内で活用できなければ意味がありません。

そのためにはどうすればいいのかはもうお分かりですよね! 何より重要なのは神経の流れを整えることになります。

自律神経のバランスを整えることによって悪玉菌の増加を抑えて腸内環境を良くし、それから健康的な食事を心がければ更なる相乗効果に繋がります。

人間は生きている限り、食べ続けなければいけません。 食べれば消化や吸収や排泄機能というものは欠かせないものとなります。

あなたもカイロプラクティック・ケアを受けて神経の流れを正常にし、健康的な腸内環境を維持しましょう!

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