大腸の構造と主な役割。腸の総面積はテニスコート一面分!?

腸の構造は大きく分けると小腸と大腸の2つに分けれらます。 腹部の右下にある小腸の出口(回盲口/バウヒン弁)から大腸が始まり、盲腸・結腸・直腸の順に繋がっています。 日本人の平均的な腸の長さは小腸が約6~8m、大腸が1.5mほどあります。 腸内部の総面積は約32㎡で、テニスコート一面分に相当する広さとなります。 人間の体の中にそれほど大きな臓器があるとは信じがたいですが、この表面積の大きさを利用して栄養素を効率よく消化・吸収できるようにしています。

小腸でほぼ消化・吸収された食物の残りを処理するのが大腸の主な役割となります。 腸内細菌による食物繊維の発酵や、一部の栄養素(塩分など)の吸収を担い、水分吸収をコントロールして残りカスで便をつくって肛門まで送り出します。 水分や塩分を吸収して便を生成するさいに、水素やメタンなどのガスを発生させます。 これがおならの正体となります。

大腸がんのリスクが増加する姿勢とは!?

実は私たちの普段の姿勢が大腸がんのリスク増加と密接な関係があることが分かっています。 その姿勢はというと『座りっぱなし』の姿勢になります。 なぜ『座りっぱなし』だと大腸がんのリスクが増加するのでしょうか。 さまざまな要因が考えられますが、一つは胆汁が関係しています。 肝臓で作られ、胆のうで濃縮される胆汁は、腸で増えすぎた細菌を殺菌する作用があります。 しかし『座りっぱなし』の姿勢が続くと、胆汁がうまく機能しなくなり細菌が増殖してしまいます。 さらに、私たちの体は常に代謝を行っていますが『座りっぱなし』の姿勢が続くと下半身の筋力が低下し対処能力も衰えてしまいます。 悪循環は続き、例えばデスクワークを長時間続けていれば、自然と猫背の姿勢になり全体的な代謝エネルギーが衰えてしまいます。 その結果、体脂肪を燃焼させるホルモンも不活性となり不満や生活習慣病など、さらなる悪循環につながってしまいます。

この『座りっぱなし』の姿勢というのは、カイロプラクティック・ケアにおいても良い姿勢とはいえません。 私たちの背骨には、骨と骨の間にある椎間板というクッションの部分があります。 この椎間板は普段の生活の中で圧力がかかっています。 立っていたり、歩いていたりする姿勢でかかる圧力が1だとすると、座っている姿勢では1.7倍も圧力が増してしまいます。 椎間板の代謝には適度な圧力が必要ですが、過剰な圧力が加われば椎間板の損傷につながり、その結果として何よりも重要な神経系の負担につながってしまいます。 『座りっぱなし』の姿勢をできるだけ避けるようにして、30分に一度でも立ち上がってその場で足踏みをするだけでも、神経系への負担を減らし、大腸がんのリスクも低下させることができるようになります。

自律神経が乱れると悪玉菌が増える!?

私たち人間の腸内環境は腸内細菌によって支えられえています。 腸内細菌とは善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3つがあり、その総数はなんと1000種類・100兆個以上といわれています。 腸壁にびっしりと生息していて、お花畑(フローラ)のように見えることから腸内フローラと呼ばれたりします。 総重量は1.5㎏にもなります。

善玉菌は体に良い影響を与える菌で、ビフィズス菌や乳酸菌などが代表的で現在分かっているだけでも350種類以上もあります。 主な作用としては、ビタミンの合成・消化吸収の補助・感染防御・免疫力の向上などがあります。

悪玉菌は健康を害するものが多く、ウェルシュ菌・ブドウ球菌・大腸菌(有毒株)などがあります。 主な作用としては、腸内腐敗・細菌毒素の産生・発ガン物質の産生・ガス発生などがあります。

日和見菌は腸内の善玉菌と悪玉菌の優劣によって働きがまったく異なります。 バクテロイデス・大腸菌(無毒株)・連鎖球菌などがあります。 腸内で善玉菌が優勢のときは大人しくしていますが、ひとたび悪玉菌が優勢になると一気に悪玉菌に加勢して腸内環境を悪化させてしまいます。

つまりは腸内細菌のバランスが大切で、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7が理想的とされます。 善玉菌が多くても、悪玉菌が少なすぎても腸内環境は悪化してしまいます。 この絶妙なバランスは自律神経にも似ています。

自律神経とは、人間が日中活発に活動するときに働く交感神経と、夜休息するときに働く副交感神経があります。 交感神経と副交感神経のバランスが乱れることを自律神経の乱れといいます。 腸内細菌と同じようにどちらかが優勢であればいいというものではなく、バランスが大切です。

実は、この自律神経の乱れが腸内環境にまで関わっているというのはご存知でしょうか。 自律神経が乱れると悪玉菌が増えるといわれています。 空腹時におなかがぐぅ~となった経験は誰でもあると思いますが、このときおなかの中で何が起きているかというと腸(腸管)が大きく収縮し、腸内のお掃除をしています。 MMC(でんば性消化管収縮運動)といいます。 MMCによって腸内のお掃除をするときに、殺菌性のある消化液が不要な悪玉菌を処理し、腸内環境を整えてくれるのです。 おなか(腸管)のぜん動運動は、腸管神経によってコントロールされています。 このぜん動運動の動き自体は、腸管神経と連携をしている自律神経を通して指令を得ています。 交感神経が働くと、おなか(腸管)の動きは抑えられます。 逆に副交感神経が働くと、おなか(腸管)の動きが活発になります。 ところがこの自律神経のバランスが乱れると、おなか(腸管)の動きが正常にコントロールできなくなります。 自律神経の乱れが悪玉菌の増加に繋がるというのは、MMCが正常に機能しなくなって不要な悪玉菌の処理ができない状態ということになります。

一般的にいわれる自律神経の乱れは、ストレス・睡眠不足・不摂生などがあげられますが、これらは結果といってもいいものとなります。 まず重要なのは神経のサイクルが正常であるかどうかです。 確かに過度なストレスは人体には悪影響となります。 しかし、神経のサイクルが正常であれば人間は本来ストレスに対抗するため副腎からコルチゾールというホルモンを分泌します。 睡眠不足も同じことで神経のサイクルを正常にし、休息時にしっかりと副交感神経が働いてくれれば質の高い睡眠を取ることができます。 暴飲暴食などの不摂生がたたっても、人間には本来排泄機能があり不要なものは体外へ排出します。 一般的には腸内環境を整えるのに納豆やヨーグルトなどの発酵食品が有効だといわれていますが、これらの食品もしっかりと消化・吸収をおこない体内で活用できなければ意味がありません。

そのためにはどうすればいいのかはもうお分かりですよね! 何より重要なのは神経のサイクルを整えることです! 自律神経のバランスを整えることによって、悪玉菌の増加を抑えて腸内環境を良くし、それから健康的な食事を心がければ更なる相乗効果に繋がります。人間は生きている限り、食べ続けなければいけません。 食べれば消化・吸収・排泄機能というものはかかせないものとなります。 皆さんもカイロプラクティック・ケアを受けて神経のサイクルを正常にし、健康的な腸内環境を維持しましょう!

塩川カイロプラクティック治療室
スタッフ 前田 一真