女性50代

【来院に至った経緯】

当院に来院された際は、急性腰痛(ぎっくり腰)で立っていることも、座っていることも、歩くことも困難な状態だった。今回のぎっくり腰は3回目で、過去一番酷い状態だった。

20年前に初めてのぎっくり腰をやって、そのときは知り合いの紹介で整体に行った。その時の先生は腰をかなりバキバキとやる先生で整体院から出た直後に動けなくなった。

そのまま整形外科に行ったら腰椎4番5番の骨にヒビが入っていて骨がかけていると言われ、そのまま病院のリハビリ施設に案内されて長いリハビリ生活が始まった。

その後、10年間ぎっくり腰はなかったが重たい物を持ち上げようとしたときに2回目のぎっくり腰を経験。そのときは歩けないほどではなかった。

今回が3回目のぎっくり腰だったが、発症する2日前に仕事でヒールを履いて7時間立ちっぱなしで、翌朝、起きた時に腰に違和感を感じたが日中はそのまま過ごすことができた。

徐々に違和感が強くなってきているのは感じていたが、寝れば治るだろうと思ってお風呂に入ったら、お風呂上りに急に腰が抜けて歩けなくなり、発症してから3日経ってもまったく良くなることは無く、それどころかどんどん痛みが酷くなっていった。

カイロプラクティックは初めてだったが、当院のHPを見て、「ここなら大丈夫だ!」と思い来院された。

【初診の状態】

①右仙腸関節の明らかな可動域制限
②腰部起立筋の過緊張
③腰椎5番の明らかな可動域制限

【経過と内容】

初診時の状態では、立っていることも、座っていることもできなかった。唯一、できたのがうつ伏せの状態だったので、その状態で検査を行った。

うつ伏せの状態でも右骨盤に明らかな可動域制限があった。また急性期の特徴でもあるが、患部は熱をもっていた。腰部の起立筋の過緊張も見られ、体表温度検査では腰椎5番と骨盤部が顕著に見られた。

レントゲン評価では椎間板の段階は慢性的なD4レベルが確認された。重度の骨盤の傾きも見られたため初期集中期の段階では週2回のケアから開始した。

ケアを始めてから1週後(2回目のアジャスト)には、真っすぐに立つことができるようになったが、長時間同じ姿勢でいると痛みがぶり返してきた。2週後(3回目のアジャスト)には、立っている姿勢はかなり楽になったが、イスから立ち上がる瞬間や歩き出しの一歩目は強い違和感を感じていた。

3週後(5回目のアジャスト)には、歩行もスムーズに行えるようになり、腰部や臀部の筋肉の過緊張も緩んできた。この頃には週2回のペースから、週1回のペースに間隔を広げられるようになった。

4週後(7回目のアジャスト)には、日常生活において腰回りの違和感はまったく感じなくなったが、仕事でヒールを履いて長時間同じ姿勢でいると腰回りが重たくなる感じがあった。

現在はかなり安定しているものの、もう二度と同じような思いをしたくないとのことから、2週に1度のペースに間隔を広げてカイロプラクティック・ケアを続けている。

【考察】

今回の腰の問題は、急性期のものではあったが、重度の骨盤の可動域制限から長期間に渡って腰に負荷がかかっていたものと考えられる。

長期間に渡って骨盤の可動域制限や傾きがあったことから腰部の椎間板に負担がかかり腰の神経に大きな負荷がかかっていた。骨盤部に可動域制限があると、歩くなどの日常生活で腰に捻じれの動作が加わってしまう。

骨盤は建物で言えば基礎の部分にあたり、土台がゆらぐことで腰にもそれだけの負担がかかってしまっていた。体表温度検査でも骨盤部と腰部が顕著に見られた。

レントゲン評価では椎間板の段階はD4レベルでかなり慢性的だった。サブラクセーションによって腰が今どのような状態なのかという情報が脳へ届いていなかったため治癒する力が働かず炎症も広がってしまっていた。

アジャストメントによりサブラクセーションが取り除かれ、体の情報が脳へ届いたことで腰部や骨盤部の改善に繋がったと考えられる。たとえ椎間板の段階がD4レベルだとしてもサブラクセーションを取り除き、体の情報を脳へ届けてあげることがいかに重要か分かる症例である。

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