女性46歳

【来院に至った経緯】
5~6年前から両脚(特に右)の足首、膝、股関節に痛みがあった。地元の整骨院にも何か所か通っているが、何年経っても施術を受けたその日だけ良くなるの繰り返しで一向に改善する様子がなかった。歩行がとにかく辛く、10分以上の歩行をすると両脚(特に右)に痛みが出てくる。また階段の昇り降りも辛く、体重がかかると痛みが出る。症状が強く出る日には右脚全体が痺れるような感じがあり、長時間のパソコン作業で座っていると坐骨の辺りに鋭い刺すような痛みが出ることがあった。脚の筋力が低下しているからか足首をよく捻るようになった。また、夜寝ているときにふくらはぎがつって目を覚ますこともあった。整形外科でレントゲンを撮ったが異常なしと診断されたため、知人の紹介で当院に来院された。

【初回の状態】
① 右仙腸関節の明らかな可動域制限
② 下部頸椎/上部胸椎の肌荒れ
③ 腰部・背部・頸部の筋緊張

【経過と内容】
初診時では右骨盤の明らかな可動域制限が見られた。症状は右脚の痛みや痺れと坐骨の辺りが痛むだけで腰の痛みは気になったことがないとのことだったが、体表温度検査では首と腰・骨盤は温度の誤差が顕著に見られた。レントゲン評価でも首と腰の椎間板の段階はD3→D4に移行している段階で慢性的だった。また重度の骨盤の傾きも見られたため、初期集中期(最初の1カ月)では週2回を提案したが、仕事の関係上、週1回のケアから開始した。

ケアを初めて3週間後(3回目のアジャストメント)には、右脚(足首、膝、股関節)の違和感が少なくなり、4週間後(4回目のアジャストメント)には、階段の昇り降りでも痛みは気にならなくなった。8週間後(8回目のアジャストメント)には、右脚の痺れもまったく気にならなくなった。下部頸椎/上部胸椎にかけてあった肌荒れの状態も徐々に落ち着き、パソコン作業をしていても手の痺れが気にならなくなった。また夜ふくらはぎがつって起きることもなくなり睡眠の質も向上した。現在は月2回に間隔を広げてケアを続けている。

【考察】
今回の足首、膝、股関節の痛みは重度の骨盤の傾きや右骨盤の可動域制限の影響により、骨盤以外の関節に負担がかかったものと考えられる。また手の痺れは下部頸椎~上部胸椎の神経機能に異常があったためと考えられる。そのため首~背中~腰と筋肉が過緊張状態になっていた。下部頸椎~上部胸椎にかけては一部だけ肌荒れも見られた。神経機能に異常をきたすと部分的に肌荒れを起こすケースが多く見られる。レントゲン評価では首や腰の椎間板の段階は慢性的なD3→D4レベルへ移行している段階と判断した。約10年間、腰と首の椎間板に負担がかかっていたものと考えられる。アジャストメントによりサブラクセーションが取り除かれ、体の情報が脳へ届き、足首、膝、股関節の痛みや手の痺れの改善に繋がったと考えられる。また脊柱全体(背骨と骨盤)が整うことにより、骨格で体を支えられるようになった結果、首~背中~腰の筋肉の過緊張も解消された。また部分的に肌荒れを起こしていたところも、神経機能が正常に働き体の情報が脳へ届いたことによって徐々に改善が見られる。肌荒れに関してはホルモンバランスも関係しているが、神経機能が正常に働くとホルモンバランスへも良い影響を与える。

担当:前田 一真